阪神12点爆勝!41歳・福留が点火 激走に「疲れました」

[ 2018年9月3日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神12―3DeNA ( 2018年9月2日    甲子園 )

3回1死一、二塁、福留は右越えに先制の適時二塁打を放つ(撮影・大森 寛明)
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 頼もしすぎる!阪神は2日のDeNA戦で福留孝介外野手(41)の3回の右翼線先制二塁打を皮切りに打線が爆発。甲子園球場では今季47試合目で初の2桁得点となる12得点の猛攻で連勝を飾った。甲子園でのカード勝ち越しは5月25日からの巨人3連戦で3連勝して以来、12カードぶり。3安打2打点で連夜の活躍となった主将を先頭に、4日から敵地で首位・広島に挑む。

 圧倒的な存在感だった。ダイヤモンドを駆け回った前夜の試合後「疲れました。明日、いなくても探さないでください」と言い残した主将。探す必要はおろか、この日も誰よりもまばゆい輝きを放った。先制、中押しの適時打を含む3安打4出塁。お立ち台は後輩たちに譲り、クールに快勝を振り返った。

 「(前日の疲労は)試合に出ている以上はそんなのは関係ない。若い選手が僕の前で出塁してくれるので、何とかそれに応えることができて良かった」

 味方の先発は今季初登板の青柳。そういう試合こそ頼りになるのが最年長主将だ。3回1死一、二塁の第2打席、今永のスライダーを捉え、ワンバウンドで右翼フェンスに当たる先制二塁打。この一打をきっかけに打線に火が付き、終わってみれば15安打12得点だ。甲子園では12カードぶりの勝ち越し、今季初の2桁得点の大勝の原動力となった。

 前日の試合の5回無死一、三塁では左中間二塁打を放ち、中継プレーが乱れる間に一気に本塁を陥れた。金本監督が「点が入って良かったけど、こっちは足が心配でね」と苦笑いした41歳の激走。そんな心配を吹き飛ばす連夜の躍動だった。

 今でも連日行う走り込みはもちろん、強靱(きょうじん)な足腰は幼少期からつくり上げてきた。実家のある鹿児島・大崎町は「海も山も車で5分」という大自然に恵まれた港町。少年時代は狩猟が趣味だった父に連れられ、野山を駆けまわった。「キジを獲ってきたら、たらいのお湯につけて毛をむしったりしていたね」。大阪・PL学園に入学してからも帰省時には砂浜を走り込んだ。年齢を重ねても土台は揺るがない。

 2試合連続の猛打賞で打率・284に上昇。4日からの首位・広島との3連戦でも打線の軸となるのは間違いない。「やっぱりこうやって勝てたことが大きい。気分的にも良い気分で行けると思う」とナインの気持ちを代弁した。たとえ優勝が厳しくなろうが、戦いは続く。シーズン大詰めに入り、百戦錬磨の主将の存在感が際立ってきた。 (山添 晴治)

 ≪今季初の本拠2桁得点≫阪神は今季8度目の2桁得点。甲子園では17年7月27日DeNA戦の10点以来で、12点は同年5月6日広島戦の12点以来。今季セでは阪神だけ本拠2桁得点がなかった。今カードは8月31日降雨ノーゲームのあと2連勝で、8月14〜16日の広島戦(京セラドーム)以来5カードぶりの勝ち越し。甲子園のカード勝ち越しは5月25〜27日の巨人戦3連勝以来12カード(1試合カード3度を含む)ぶり。本拠の連勝も6月7日オリックス戦、9日ロッテ戦の2連勝以来3カ月ぶりだ。

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