“チームを勝たせる”マー君の驚異的勝率、本領発揮の季節が来る

[ 2018年9月3日 09:30 ]

タイガース戦で今季10勝目を挙げ、笑顔でポーズをとるヤンキース・田中
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 161。野球に携わる、もしくは関心のある人であれば、ひっかかる数字だろう。「最速100マイル=約161キロ」。だが、きょうの161の単位は「勝」だ。

 日本時間2日、ヤンキース・田中がメジャーでの5年連続2桁勝利となる10勝目を挙げた。黒田博樹氏に並ぶ、日本人2人目の5年連続2桁勝利に「年を取っているということです」と笑わせたが、デビュー1年目からの達成は、日本人投手では史上初となった。

 これでメジャー通算62勝目で、日本での99勝を合わせてプロ通算161勝目。単位は違うけど(さすがにもう球速では越えることもないだろうから)「100マイル(約161キロ=正式には160・9キロなので)越え!おめでとう」だ。

 継続して結果を残し続ける凄味に加え、田中の成績で目を見張るものが勝率だ。プロ入り後、田中は「チームを勝たせること」に強くこだわってきた。メジャー通算勝率は・653で、現役投手(750投球回以上)では4位というのは立派な数字である。ちなみに、楽天に在籍した07年から13年の7年間、チームは486勝493敗29分。勝率は・496と5割を下回っていたが、田中は勝率・739をマークした。日米通算でも勝率・703と7割超を保っている。プロ野球記録(2000投球回以上)は、巨人などで活躍した藤本英雄の勝率・697。勝率7割越えが、いかに偉大な数字か。

 そして「チームを勝たせるピッチャー」の本領発揮の季節が、まもなくやってくる。(記者コラム・春川 英樹)

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