阪神には「恵みの雨」 金本監督「流れも変えられるようにしたいね」

[ 2018年9月1日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神―DeNA(ノーゲーム) ( 2018年8月31日    甲子園 )

<神・D>3回途中、金本監督(右)ら阪神ナインは3度目の中断になりベンチで試合再開を待つ(撮影・岩崎 哲也)
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 球場に足を運んでくれた甲子園の虎党には申し訳ないが、この日ばかりは阪神にとって「恵みの雨」となった。

 1―4の3回、1死二塁のピンチ。先発・秋山が、ソトへの4球目を投げ終えた時点で、にわかに雨脚が強まった。午後7時14分に3度目の中断に入り同32分にノーゲームが宣告された。金本監督も、その「天啓」を前向きに捉えた。

 「悪い展開だったけど、流れたから。選手も気分を変えて。(負の)流れも変えられるようにしたいね」

 試合展開は、明らかに敗色濃厚だった。秋山は初回にロペスにソロを浴び、あっさりと先制を許した。2回にもソトにソロを被弾し大和に2点二塁打も浴び3失点。3回も立ち直る気配がないまま、1死二塁のピンチを招いていた。

 打線も相手先発・浜口の制球難から初回に1死一、二塁の好機を作りながら4番糸井が二ゴロ。続くナバーロの打席で浜口が一塁けん制悪送球を犯してくれたおかげで1点をもらったが、好機であと一本が出ない勝負弱さは相変わらず。指揮官は「まだ3回で分からんかった。今日は浜口も、あまり良くなさそうだったし」と気丈に振り返ったが、初回の拙攻を見るかぎり、この日の打線に3点差を引っ繰り返す雰囲気はなかった。その試合が、流れてくれた。

 悪いものを水に流してくれると願うしかない。チームは長期ロードを終え、本拠に戻ってきた28日からヤクルトに3連敗。今季、甲子園では目下16勝28敗1分けと大きく黒星が先行している。その本拠地で、残り33試合のうち過半数の17試合を戦うことになる。本当に流れを変えるためには、この甲子園で勝つしかない。

 今季、ノーゲーム及び中止の次戦は9勝2敗1分けで勝率・818。「水入り」後の阪神は強いのだ。30日ヤクルト戦でのタッチアップ失敗のように、わずかなボタンの掛け違いで敗戦を重ねているが、裏を返せば少しの変化でチーム状況が劇的に好転する可能性もある。「恵みの雨」を9月反攻のきっかけにしない手はない。

(惟任 貴信)

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2018年9月1日のニュース