ヤクルト 山田哲 30盗塁 3度目「トリプルスリー」へ 日本球界初の「40、40」も

[ 2018年9月1日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト5―6広島 ( 2018年8月31日    神宮 )

7回2死一塁、打者・バレンティンで一塁走者・山田哲が二塁盗塁を決める (撮影・大塚 徹)                                       
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 ヤクルトの山田哲人内野手(26)が31日の広島戦の7回に今季30個目の盗塁を決め、打率3割、30本塁打、30盗塁に到達する「トリプルスリー」の条件を現時点で満たした。現在・314の打率をキープすれば、16年に続き自身3度目の達成となる。残りは29試合。あと10本塁打、10盗塁すれば、日本球界初の「40本塁打、40盗塁」に到達と夢は広がる。

 右翼席からの「走れ、走れ、山田!」のコールが山田哲の背中を押した。7回2死から左前打で出塁。次打者バレンティンの打席で1ボールから、3度連続のけん制球をしつように浴びた。「2球目に行くと決めていた」。続く2球目の外角スライダーに迷いなくスタート。捕手・会沢からストライク送球がきたが、滑り込んだ足はすでに二塁ベースに達していた。

 「タイミングが合ったのでイメージ通りに走れた。30盗塁を目標にしていたので、達成できたのは良かった」

 今季30盗塁目。前人未到の3度目のトリプルスリーをほぼ確実なものとした。本塁打も30本。打率・314で、規定打席もすでにクリアしている。2度のトリプルスリーは日本プロ野球では山田哲しか達成していないが、今季終了後に自ら持つ記録を更新する。

 王手をかけ迎えた直前の阪神3連戦(甲子園)は盗塁なし。本拠地に戻り「(神宮は)走りやすいです。芝のかみ合わせが最強」と自信をのぞかせていた。人工芝の神宮、そして横浜スタジアムは、スパイクとの相性が良く得意な走路。神宮では今季23盗塁目となり驚異の77%を占める。

 近年では前倒しされる地域も多い夏休みだが、一般的にはこの日が最終日。シーズンも29試合残して当確ランプをともした。小学校時代、夏休みの宿題は7月中にほぼ終わらせるタイプだった。「残しておいたら嫌なので」。目標としてきたトリプルスリーが早々に片付き、次は前人未到の「40―40(フォーティー・フォーティー)」が視界に入ってくる。

 「そこまではまだ考えていないが、一戦一戦、戦っていきたい。走れる場面があれば走りたい」。チームは終盤に追いつかれ逆転負けで連勝が5でストップ。CS争いはまだ当確ではない。「勝つ打撃、勝つ走塁をしていきたい」。最終戦まで勝利を求め手を緩めない。 (後藤 茂樹)

 ○…山田哲(ヤ)が7回に今季30個目の盗塁を決めた。本塁打はすでに30本に到達。打率も現在・314で、516打席とシーズン規定打席(443)をクリアしており、このまま欠場しても、15、16年に次ぐ自身3度目のトリプルスリーが確定する。また、山田哲が残り29試合に出場し、仮に4打数ずつ消化すると116打数となるが、29安打の打率・250でも今季打率は・300と3割台を維持できる。なお、現在のペースだと37本塁打、37盗塁となる計算で、史上初のフォーティー・フォーティーにも期待がかかる。

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2018年9月1日のニュース