阪神　メッセは７敗目「４点取られた　それだけ」

セ・リーグ   阪神２―４ヤクルト （ 2018年8月29日    甲子園 ）

２回、一挙に４点を失いベンチに戻るメッセンジャー（撮影・大森　寛明）
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　２９日のヤクルト戦（甲子園）で今季７敗目を喫した阪神・メッセンジャーは、沸き立つ自身への怒りを必死に抑えるように、言葉を絞り出した。「（２回は）４点取られた。それだけです。あそこ（４回）以外は良かった」

　突然の乱調が、取り返しのつかない重い失点になった。２回、無死一塁から雄平を直球で投ゴロ併殺に仕留め、ピンチを脱したかに思えたところで、落とし穴にはまった。

　西浦を２球で追い込みながら３球目を右中間に運ばれて二塁打を浴びると、宮本には四球。２死一、二塁から中村には初球の１４０キロ直球を振り抜かれて左翼へ先制３ランを被弾した。気落ちしたのか、続く投手の古野、坂口に連続四球を献上すると、青木には三遊間を破られ、左前適時打。１イニング３四球と制球にも苦しんでいた。

　意地を見せただけに、余計に悔やまれる。３回以降は走者を背負いながらも要所を締める投球で追加点を与えることなく６回まで投げきった。金本監督も「（２回は）西浦でしょうね。２アウトを取って、簡単に追い込んだ後から、ああなってしまった。もったいない」とバッテリー有利の場面で痛打されたことを敗因に挙げた。

　メモリアルな１日を勝利の美酒で祝いたかった。２回２／３を投じたところで郭泰源に並ぶ外国人投手最多タイの通算８度目のシーズン規定投球回（１４３回）に到達し、８年連続は史上初。６回を投げ終えたところで通算１５００投球回にもたどり着いただけに、あとは王手をかけていた日米通算１００勝目の白星が欲しかった。

　「（規定投球回や１５００回の記録は）勝っていたら、なお良かったという感じ」

　チームを背負って立つ男は、目の前の敗戦を厳しく受け止めた。これで３試合連続で白星なし。記録の数々を通過点に、チームの勝利を追い求めてきたエースはこの壁も必ず次に打ち破る。