多賀少年野球クラブ初V王手!タイブレーク一挙8点 高田3ラン 松井2ラン

[ 2018年8月24日 05:30 ]

スポニチ主催全日本学童軟式野球マクドナルド・トーナメント第4日 ( 2018年8月23日 )

延長8回に本塁打を放った多賀少年野球クラブの高田(左)と松井
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 神宮球場で準決勝が行われ、多賀少年野球クラブ(滋賀)と根差部ベースナイン(沖縄)が24日の決勝へ進んだ。多賀少年野球クラブはタイブレークの延長8回、2本塁打などで一挙8点。根差部ベースナインは同じく8回に3点を挙げて競り勝った。決勝は、両チームとも初優勝を懸けた対戦になる。

 スコアボードにビッグな「8」が躍った。延長8回、タイブレークは無死満塁からの開始。多賀少年野球クラブは先頭の市井が叩き付けた打球で二遊間を抜き、2者を還した。「エンドラン。自分が決めてやろうと思った」という主将の一打で、ナインは乗った。

 松田の犠飛で1点加え、なお1死一、二塁。3番・高田が豪快に引っ張り左翼フェンスを越した。先攻だ。リードは多いほどいい。さらに1死二塁から5番の松井が中越えへ2ランをかっ飛ばした。

 「ホームランは3本目。去年の滋賀の大会以来で、気持ちいい」と高田。松井も「僕は初めて。とてもうれしい」と喜んだ。テニスボールを使った体育館でのマシン打撃で打力を向上。決勝進出への鮮やかな号砲だった。

 辻正人監督は、「7回に同点になった後を守り抜いたのが8回につながった」と選手を褒めた。過去、04、09年に1点差で敗れたファイナル。指揮官が「勝ちきりたい」と言えば、市井も「投手全員投げて勝ちます」と燃えた。(和田 裕司)

 ≪強豪4強で散る≫常勝軍団Tシャツの背中に輝く6つの星。過去6度のVを誇る強豪・長曽根ストロングス(大阪)が昨年同様、準決勝で姿を消した。3点差で迎えた7回に阿南の二塁打など4安打で同点に追いつくも、無死満塁のタイブレークでは8点を与えて力尽きた。熊田耐樹監督は「序盤のチャンスを生かせなかった。相手に隙がなく打ち負けた」と、肩を落とした。それでも「今回は阿南、奥本と5年生が活躍した。また練習をして、必ず帰ってきます」と、3年ぶりのV奪還を誓い球場を後にした。

 ≪監督次男が2点二塁打≫根差部ベースナイン(沖縄)は金城敬監督の次男・塁が勝利を決定づけた。3―3で延長8回タイブレークに突入。内野ゴロで1点を挙げた後に中越えへ2点二塁打を放ち、「3点取れば勝てると思っていた」という父の願いに応えた。「自分が決めたかった。野球では怖いけど、家では優しいお父さんです」。6年生が2人しかいない中で初の決勝まで駒を進め、指揮官は「夢のよう。息子ら5年生は負けず嫌いで気持ちが強い」と称えた。

 ≪別府主将「悔いない」≫宮崎三股ブルースカイ(宮崎)は準決勝敗退もナインに涙はなかった。3点を追うタイブレークの8回、相手の好守備に阻まれ、1点止まり。指揮を執る浅井俊博監督は「私の采配ミス。子供たちはよく頑張った」と選手を称えた。チームをまとめる主将・別府は「一番大きな大会でみんなで野球をできたことがうれしい。出し切ったし、悔いはない」と、満面の笑みで小学生最後の夏の思い出を語った。

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2018年8月24日のニュース