広島、負けてなお強し 誠也が明かした次戦へつなげる“負け方”とは

[ 2018年8月19日 10:30 ]

「1打席も無駄にできない意識がある」という広島・鈴木
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 負け方にも広島の強さが感じられる。例えば11日の巨人戦、1―8の8回。1死一塁で鈴木が宮国から左翼席へ21号2ランを放つと、2死後、バティスタも左翼席へ18号ソロを放った。白星にはつながらなかった2発。鈴木は敗戦直後、悔しさを押し殺しながら記者と向き合ってくれた。そして、この3点の大きさを口にした。

 「最後まで粘られるのは、相手にとっては嫌なことだと思う。自分たちも大差をつけた試合でも、点差をつめられて終わったら次に当たるときは嫌なイメージが残るので。誰かひとりが諦めることは簡単。でも、一人一人が1打席も無駄にできない意識があると思う」

 ふと、丸の言葉がよみがえった。17年シーズンの開幕前。丸はスポニチ本紙のインタビューで25年ぶりのリーグ優勝を果たした16年の“負け方”を振り返っていた。

 「こういう風にシーズンがつながって行けば、優勝するんだな…という流れを感じました。負けるにしても、やることをやっておくということ。敗戦の中でも、この1点だけは取って明日につなげよう…とか。そういうことが、しっかりできていた」

 負けても、明日のための1点を――。丸が感じていた戦い方は、今もチームの共通認識として染みついている。11日の鈴木のコメントには続きがある。

 「チームもそうですけど、自分の成績もかかっている。終わったときに残るのは自分の成績なので。点差を広げられて、集中力を切らさないように我慢する。ひとりでも諦めたら、チームにも関わってくる」

 まさに「我慢」しながら何度もチームを鼓舞し続けてきた。例えば、5月31日の西武戦。薮田が2回に10失点して、序盤から敗戦濃厚の点差となっても3安打で全打席に出塁した。一時4点差にまで迫り「あれだけの点差から勝つのは難しいけど、少しでも諦めない姿勢は見せられた」と、このときも敗戦の中での得点に意味を見出していた。そして、翌日6月1日のロッテ戦は6―4で快勝した。

 優勝チームでも勝率は6割に届くかどうか。つまり、4割近くは負ける。敗戦を意味あるものにできれば、負けたとしてもチームの勢いを持続させることができる。こうした1点ずつの積み重ねが、ときに「逆転のカープ」にもつながっていく。

 18日終了時点で広島は41敗している。この中で、明日の光を何も見出せずに、翌日の紙面構成に頭を悩ませたことは、ほとんどない。(記者コラム・河合 洋介)

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