巨人・菅野 完封10勝 後半戦初白星「途中から球数減らして」

[ 2018年8月19日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人10―0中日 ( 2018年8月18日    東京D )

<巨・中>完封で10勝目を挙げた菅野(中央)はナインとハイタッチして喜び合う (撮影・西川祐介)
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 巨人・菅野智之投手(28)が18日の中日戦に先発し、2年連続2桁となる今季10勝を飾った。自己最少タイとなる2安打で今季4度目の完封。2年連続4完封以上は94〜96年の斎藤雅樹以来となった。4試合連続で勝ち星から遠ざかっていた絶対エースが、今季最多138球の熱投で、チームの連敗を2で止めた。

 「言うは易(やす)く行うは難し」だが、菅野はやってのけたから凄い。4回までは70球。斎藤投手総合コーチから「もう少し球数少なく頼むよ」と声を掛けられた。

 「ストライクゾーンで勝負するのは勇気がいるけど、それを体現できた。四隅を狙わずに」。試合中に投球スタイルを変えた。制球力抜群だが両サイドを狙わず、大胆に投げ込む。球威と切れに押された相手打線を5回は7球、6回も9球で3者凡退。今季最多138球を投じたが、5回から一転、球数を抑えたことで今季4度目の完封につなげた。

 「途中から球数を減らして修正できた」と、自己最少タイの2安打で駆け抜けた。主将の坂本勇をはじめ、開幕時は勝利の方程式だった上原、マシソン、カミネロも不振やケガで離脱。「ケガ人が多い中でみんな必死にやっている」と、今季就任した新選手会長が最後まで投げきった。背負うのはチームの「重責」だけではない。

 7月13日に選手会臨時大会に出席。「直接大リーグに行く選手が出てくるのは寂しい。NPBの魅力を高めていきたい」と発信した。16歳の結城海斗投手が、ロイヤルズとマイナー契約した直後のことだ。17年WBC準決勝で米国相手に、6回2失点と好投した菅野。NPBのレベルの高さを再確認し、さらなる向上を目指してマウンドに立つ。

 高橋監督も完封を称えながら「これくらい投げてもらわないといけない投手」と要求は高かった。7月6日の広島戦以来、43日ぶりの白星で自身5度目の2桁10勝に到達。4試合足踏みしたが、後半戦初勝利を完封で飾った。「久しぶりのお立ち台なので緊張しています」。球場は沸いたが、その言葉に「責任感」が読み取れた。 (神田 佑)

 ≪2年連続5度目の2桁勝利≫菅野(巨)が2安打完封で10勝目。被安打2本の完封勝利は17年9月20日阪神戦、今季4月28日ヤクルト戦と並び3度目の自己最少本数だ。完封勝利は通算12度目で昨年、今季と4度マーク。両リーグを通じシーズン4完封以上を2年続けたのは94〜96年斎藤雅(巨)が5、6、4完封と3年連続で記録して以来22年ぶり。また、2桁勝利は昨年の17勝に続き2年連続5度目。菅野は今季6年目だが、巨人で入団6年目までに5度の2桁勝利は99、01〜04年上原以来になる。

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