自身最遅92戦目…阪神・鳥谷 やっと出た〜神話1号 プロ入り15戦全勝

[ 2018年8月19日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4―3ヤクルト ( 2018年8月18日    神宮 )

<ヤ・神>6回、鳥谷は左越えに今季初本塁打を放つ (撮影・奥 調)
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 勝利後、阪神・鳥谷は苦笑いを浮かべながら「うれしいんだか、悲しいんだか…」と漏らし、チームバスに乗り込んだ。昨季は三塁転向の壁を乗り越えてゴールデングラブ賞を獲得したが、世代交代を図りたいチーム事情などもあり、今季は出場機会がまばらで「出続ける」ルーティンが保てなかった。そんな中、出場92試合、212打席目で飛び出した今季1号。勝利後に出た偽らざる本音には、他人には理解し難い苦悩が、にじみ出ていた。

 「追加点が欲しい展開だったので、塁に出ることだけを考えてコンパクトにスイングしました。塁に出ようと思ったのがたまたま。良い形で捉えることができました」

 1点リードの6回1死。3ボール1ストライクからヤクルト先発・カラシティーの外角高め146キロをヘッドを立てて打ち返した。打球は左翼席に飛び込む貴重なソロアーチとなった。新人だった04年から15年連続となる本塁打。この日の勝利でシーズン第1号を記録した試合は15戦全勝となり「不敗神話」を継続した。逆方向への一発は16年6月20日の楽天戦以来2年ぶりで、4本塁打した昨季もなかった放物線が、本領が出はじめた何よりの証だ。

 苦しい時に助けてくれる。マウンドで苦しむ投手がいれば絶妙なタイミングで声をかけ、背中を押す。7月26日の広島戦でまさかの初回降板した藤浪に真っ先に寄り添い、言葉をかけたのも鳥谷だった。目前の結果を求められる若虎の重圧、苦しみを本当の意味で理解できるのは、数少ない生え抜きのベテランだからこそだ。

 「(打撃の)感じは悪くないので、明日も頑張ります。ピッチャーが頑張ってくれてたので(試合を)取れたのは大きい」

 4回無死一塁では中前打で好機拡大し勝ち越し点を演出。8回には一、二塁間を痛烈に破る一撃でチャンスメークし6月13日の日本ハム戦以来、今季3度目の3安打を記録した。出場機会は流動的でも、変わらぬ準備を続け、若虎の勢いが衰えはじめた8月にチームを助けてくれる。この日の勝利インタビューでも「ヒーローじゃないでしょ」と、後輩の梅野を立てた。やはり、鳥谷なくして猛虎は戦えない。(巻木 周平)

 ≪出場92試合目は最も遅いペース≫鳥谷(神)が6回に今季1号ソロ。新人の04年から15年連続で、8月18日、出場92試合目は最も遅いペース。212打席目は05年の261打席に次ぐ2番目の遅さとなった。シーズン1号を打った試合は15連勝。1号に限らず本塁打を打てば16年から6連勝となった。

 ≪4位タイ≫連続シーズン本塁打のプロ野球記録は谷繁(中)の27年だが、阪神在籍選手で15年以上は

  年  打 者  期 間

(19)遠井 吾郎59〜77年

(16)吉田 義男53〜68年

(16)真弓 明信79〜94年

(15)掛布 雅之74〜88年

(15)桧山進次郎93〜07年

(15)鳥谷  敬04〜18年

鳥谷は6人目で4位タイ。プロ1年目からでは吉田の16年に次いで掛布と並ぶ2位。

 ≪100投手斬りに王手≫カラシティーからは初本塁打で通算99投手目。節目の100投手斬りにリーチをかけた。

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