龍馬 “恐怖の下位打線”けん引だ!安部不在の間に三塁奪う

[ 2018年8月14日 05:30 ]

セ・リーグ   広島―阪神 ( 2018年8月14日    京セラD )

広島の西川
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 広島は、14日の阪神戦で引き分け以上なら優勝へのマジックナンバーが点灯する。節目の一戦に向けて敵地・大阪へ乗り込んだ。打率・326と急上昇中の西川龍馬内野手(23)は、骨折した安部の不在を感じさせない活躍を誓った。ライバルの離脱は、定位置を確固たるものにする好機。好調を維持して、“恐怖の下位打線”をけん引する。

 故障者が出ようと、必ず誰かが穴を埋めてきた。開幕から新井の不在に始まり、鈴木、丸、野間らが離脱を経験。今度は、先発機会が急増していた安部が右手中指骨折で7日に登録抹消された。すると三塁の定位置を争っていた西川が、高まる期待を力に変えるかのように状態を上げている。安部の離脱後は23打数10安打、打率・435。打撃好調の裏にあったのは、これまでと変わらない危機感だった。

 「みんなレベルが高いので、誰かが抜けたら競争。安部さんがいないことをチャンスだと思わないといけない。アピールをしないと安部さんが戻ってきたら、僕は出られない」

 開幕からの不調を脱した安部は、7月26日から8月5日まで9試合連続で先発出場し、その間の打率・は447と絶好調だった。その影響を受ける形で、打率3割を超える西川でさえベンチスタートの日が増加。だからこそ、ライバルが離脱しても、競争の意識は薄れていない。

 そして、西川の好調が、球界一といってもいい“恐怖の下位打線”を機能させている。打率・326でも、主に担うのは7、8番。得点圏打率は・367で、中軸以降でためた走者を下位で返す得点パターンを確立しつつある。緒方監督も「下位がつないでくれる」と評価。主に8番を担う打率・320の会沢が10日からの巨人3連戦はコンディション不良で欠場しており、14日からの出場も不透明だ。それだけに、西川の役割はより重要になるが、余計な重圧を感じていないのも西川らしい。

 「特にチャンスでは、初球からベース盤の上に来たら絶対振ろうと思っている。野間さんが三塁走者だったら、内野ゴロとか少々の外野フライでも1点入るなとか、チャンスの方が楽な気持ちで打席に入れている」

 14日の阪神戦に勝つか引き分けで、優勝マジックが点灯する。チームは優勝への機運が高まり始める季節。この時期に強烈な印象を与え続ければ、安部の不在を感じさせないどころか、絶対的な存在にまで上り詰めるチャンスとなる。(河合 洋介)

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