金足農・吉田2戦27K!8回大友の一発で覚醒「みんなに勇気もらった」

[ 2018年8月14日 14:35 ]

第100回全国高校野球選手権記念大会第10日・2回戦   金足農6―3大垣日大 ( 2018年8月14日    甲子園 )

<大垣日大・金足農>7回無死、大垣日大・林を三振に打ち取り、雄叫びを上げる金足農・吉田(撮影・近藤 大暉)
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 大会屈指の右腕、金足農(秋田)のエース吉田輝星(3年)が154球を投げて大垣日大(岐阜)から13三振を奪取。6安打を許したものの6回以降は8三振を奪ってノーヒットに抑え込み、23年ぶりの3回戦進出に貢献した。

 「7回に疲れを感じましたが、あの一発で目が覚めました。みんなから勇気をもらいました」と背中を押してくれたのは、3―3で迎えた8回表に5番・大友朝陽(3年)が放った値千金の一発。大友は大垣日大の2番手で3回以降、好投していた杉本幸基(3年)が繰り出す140キロ台の速球と縦に鋭く落ちるスライダーにくらいつき、インコースに入ってきた12球目を強振。これが左翼ポール際に飛び込む勝ち越し本塁打となった。

 9回には1番・菅原天空(3年)の右越え三塁打で5点目を入れたあと、3番の吉田自身が中前にタイムリーを放ってダメ押し。初戦の鹿児島実戦では157球で14奪三振、1失点という内容だったが、この日も序盤で3点を失いながらも後半では要所を締めた。

 ストレートの最速は149キロ。初回だけでなく最終回にもこのスピードを計時しており、スタミナ面でも非凡なものを見せる一戦となった。

 中泉一豊監督は吉田に対しては「リラックスして低めにボールを集めていたと思います」とエースと冷静な投球内容を評価。貴重な本塁打を放った大友については「なんとか塁に出たいという気持ちが結果につながったと思いますが、正直ホームランはびっくりです」と粘りぬいた末の一発に驚きの声を上げていた。

 金足農は2007年のこの大会では初戦に大垣日大に1―2で惜敗。しかし吉田の好投と大友の一発で11年ぶりにリベンジを果たした。

 一方、大垣日大の阪口慶三監督は「吉田くんは3回まではボールが来てきなかった。ところが6、7回になるとなかなかつかまえることができなくなった。もっと先に行けなかったのが悔しいです」と敗戦の弁。序盤で3点を奪って相手のエースをあわてさせたが、後半は突破口を見いだせなかった。

 この日は初戦の東海大星翔(熊本)で2番手として登板した内藤圭史(2年)を先発させたが2回で3失点。3回からマウンドに立った杉本が7回までは好投したが、8回に喫した大友の一発で涙を飲んだ。

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