折尾愛真・星 9回代打で出場、振り逃げで出塁「楽しかったです」

[ 2018年8月10日 21:21 ]

第100回全国高校野球選手権記念 1回戦   折尾愛真3-16日大三 ( 2018年8月10日    甲子園 )

 青空の広がった聖地で“ソラ”に出番が巡ってきた。星空来(ほし・そら、3年)は、13点を追う9回2死で代打で出場。空振り三振に倒れたが、日大三の佐藤捕手の一塁送球がヘルメットに当たり、振り逃げで出塁した。

 「フワフワ、ワクワクが止まらなかったが、球審(西貝雅裕)の方が“楽しみなさいよ。名前を呼ばれるアナウンスをこれからも心に留めておくように”と言ってくださり、すごく楽になり、楽しかったです」。

 今夏背番号「18」で北福岡大会2試合に途中出場。両打ちの外野手「ほし」くんは、男3兄弟の次男で長男が莉来(りく)、三男は魁来(かいく)。両親が「陸・海・空」を意識して、名付けてくれた。「名札を見てくれたら、知らない方でも話しかけてくださり、仲良くなれます」。粋な名前は、お気に入りだ。

 鞍手中学校では、昨夏の福岡代表で春のセンバツでもマウンドに立った東筑のエース石田旭昇(あきのり)と軟式野球部で一緒にプレーした。大会前に、石田が星の自宅を訪れてくれた。「春と夏は違った。夏は1つのミスで、雰囲気にのまれてしまうから、声かけや、準備だけは忘れないでくれ」とアドバイスをもらっていた。「石田にも、みんなにも感謝したいです」。現役生活を終え、振り返った。

 大敗しても、笑顔で聖地を去った。「折尾愛真は、伝統として負けても泣きません。監督さんから“愛真らしく、清々しく、楽しく終わろう”と教わっています。本当に楽しかったです」と仲間と握手をし続けた。甲子園での初挑戦を終えた夜。折尾愛真が躍動した三塁側ベンチの上には、大きな一番星が光っていた。

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2018年8月10日のニュース