智弁和歌山・林“打倒・大阪桐蔭”ならず…上の舞台で悔しさ晴らす

[ 2018年8月8日 08:13 ]

第100回全国高校野球選手権第3日・1回戦   智弁和歌山3―7近江 ( 2018年8月7日    甲子園 )

<智弁和歌山・近江>7回1死、右前打を放つ智弁和歌山・林(撮影・近藤 大暉)
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 【メモリアル・メモリーズ 智弁和歌山・林晃汰内野手】一塁側アルプス席のボルテージは最高潮に達した。1点を追う5回1死一、三塁。智弁和歌山のチャンステーマ「ジョックロック」を背に大声援を受けたが、左腕・林のチェンジアップに林のバットは空を切った。

 「自分が打てなかったことで最後まで迷惑を掛けてしまった。この夏は一回も満足する試合がなかった」

 高校通算49本塁打を誇る左の大砲。地方大会ではまともに勝負されない場面も多かった。調子が上がらぬまま迎えた甲子園初戦は、初回に見逃し三振を喫するなど3打数1安打。2四球を選んだが、快音は7回の右前打だけだった。

 「打倒・大阪桐蔭」を掲げた今夏。今春センバツ決勝をはじめ、17年春の近畿大会から5連敗で、入学後は一度も勝てなかった。「大阪桐蔭と対戦したかったけど、近江が強かった」。涙はなく、潔く敗戦を受け入れた。「上で野球するならもっとレベルアップしないといけない。頼られる打者に」。今秋のドラフト上位候補に挙がる逸材は次なるステージを見据え、聖地を去った。 (吉仲 博幸)

 ◆林 晃汰(はやし・こうた)2000年(平12)11月16日生まれ、和歌山県出身の17歳。小1から岩出ヤンキースで野球を始め、捕手。6年時に阪神Jrで4番を打つ。中学時代は紀州ボーイズに所属。智弁和歌山では1年春から三塁手でレギュラー。2年夏、3年春夏に甲子園出場。高校通算49本塁打。50メートル6秒7。遠投100メートル。1メートル81、87キロ。右投げ左打ち。

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