最小兵1メートル58益田東・首藤 惜敗もハツラツ3安打「99点かな」

[ 2018年8月8日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権第3日・1回戦   益田東7―8常葉大菊川 ( 2018年8月7日    甲子園 )

<常葉大菊川・益田東>3回1死一、二塁、益田東・首藤は先制の左前適時打を放つ(撮影・井垣 忠夫)
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 益田東(島根)の首藤舜己内野手(3年)が小さな体で躍動した。今大会出場選手で最小兵、1メートル58の遊撃手は、初回にチーム初安打となる右前打を放つと、3回1死二塁で先制の左前打。さらに2点を追う7回無死一塁では、送りバントと見せかけ、前進する三塁手の右を抜ける絶妙なプッシュバントを決め、好機を拡大した。

 「体が小さくてもできる事はあるということを伝えたかった」

 1年秋から内野のレギュラーで、大庭敏文監督からゲームキャプテンを任されるほど信頼が厚い。「努力と工夫をしっかりやりなさい」という指揮官の言葉を胸に、自主練習ではバントを毎回1時間、欠かさず行ってきた。「小さいからといってネガティブにならず、細かいプレーができるように」と技術を磨いた。

 西宮市出身で、高校野球の聖地・甲子園は実家から徒歩10分で行けるなじみの地だ。しかし、高校は5歳上の兄と同じ島根の益田東を選んだ。甲子園には小学6年から中学3年まで西宮市が主催する運動会で入ったことはあったが、野球をするのは初めて。「観客もたくさん居る中で自分がプレーしているなんて不思議な感じ」。アルプススタンドに駆けつけた中学時代の友人約40人の前で、はつらつとプレーした。

 チームは4度目の甲子園出場にして夏初勝利に届かなかった。

 「自分で言うのもなんですが、観客が多かったりすると自然と良いプレーができて。大舞台に強いんです。今日の活躍は99点かな」

 くしくも、7日が18歳の誕生日。充実感あふれる笑顔がまぶしかった。

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2018年8月8日のニュース