史上初のタイブレーク 選手たちは納得ムード“新たな一歩”に安ど

[ 2018年8月7日 07:50 ]

第100回全国高校野球選手権記念大会第2日・1回戦   佐久長聖5―4旭川大高 ( 2018年8月6日    甲子園 )

延長14回での決着を示すスコアボード(撮影・近藤 大暉)
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 【記者の目】 選手の健康管理を目的として導入された制度が甲子園で初めて適用された。球場内がざわつく中でも両校ナインは冷静に対応した。

 佐久長聖の藤原弘介監督が13回、継続打順のため投手が走者に出る際に臨時代走の起用は可能かどうかを確認するなど、細部まで浸透していない部分はある。投手は最大15イニングまでの登板制限はあるが、決着がつくまで続けられることの可否も含め、改良への議論は図られるべきである。

 今年は特に酷暑の影響で、より選手の健康管理が重要視されている。第3試合では足がつり、治療のため担架で運び出された選手もいた。3年生にとっては最後の夏。人為的につくられたピンチから試合に敗れる心情を思う一方で、選手の肉体的負担を最優先に考えなければいけない。

 日本高野連の竹中雅彦事務局長の「できればやりたくない」は本音だろう。その一方で「高校野球として新たな一歩を刻んだ日」とも言った。試合後に「ルール内のこと」「相手も同じ条件」と話したナインの言葉、そして純粋に勝敗に喜びと涙を見せた表情は、導入を決めた日本高野連を安どさせたのではないか。 (アマ野球担当キャップ・松井 いつき)

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2018年8月7日のニュース