阪神・糸井フルスイング解禁!スタメン復帰志願「明日、出して下さい」

[ 2018年8月4日 09:10 ]

笑顔を見せる糸井(撮影・坂田 高浩)
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 阪神・糸井嘉男外野手(37)が3日、京セラドームでの全体練習に参加し、フルスイングを解禁した。右腓骨(ひこつ)亀裂骨折した患部をかばいながらプレーしてきたが、ついにリミッターを解除。「明日から、出して下さい」と4日ヤクルト戦での先発復帰を志願した。虎の超人が、どん底に沈むチームを上位争いへけん引する。

 時折、「よっしゃあ!」と雄叫びを上げながら、スタンドへ何度も打球を運んだ。糸井がついに、フルスイングを解禁した。フリー打撃で5階席弾を含む6発をぶちこむと、ロングティーでは24スイング中18本の柵越えを披露。正真正銘、100%を解放した“超人”は、患部の現状についてはじめて詳細を明かした。

 「膜ができたくらいでまだ(完全には)くっついてない。でも、直接痛みは出るけど、腓骨は“変なくっつき方”はしないと聞いた。できる範囲で、できますよ」

 通常、骨折箇所が接着しないまま負荷をかけると、ズレた状態で接着してしまう恐れがある。当然、パフォーマンスに悪影響を及ぼすが、右腓骨に関しては当てはまらないという。それゆえ、プレーをしながら完治を目指すことが可能というわけだ。

 右腓骨亀裂骨折から1カ月も経たない7月21日に電撃復帰。が、連日のゲームをこなしながら、調子を維持できるほど回復が進んでおらず、直近2試合は欠場していた。同31日の試合前練習ではフリー打撃も回避。適切な休養期間を設け、ようやくこの日を迎えた。依然「完治していない」事実は横たわるが、周囲の不安を吹き飛ばすコメントを発した。

 「今、最下位ですけど、まだまだ上位を狙えると思うので。皆で一つになってやっていくしかない。そこに加わりたい」

 まずは、力強く決意表明。続けて「明日、出して下さい」と、引き締めていた表情を緩めて、満点の笑顔で出陣志願した。万全のパフォーマンスを発揮できるめどが立ったのだろう。その舞台裏を、金本監督が解説する。

 「明日、行けると思うよ。だいぶん張りも取れたみたい。その前は無理して出たからね。骨の周りがね。かばうから、ちょっと肉離れしそうなぐらい張ってたから。それが取れてきたというね」

 存在感の大きさは数字が証明している。今季、糸井が欠場した試合は2勝9敗。上がり目を見せている打線に戻り本領発揮すれば、自ずと上位争いに参戦できる。

 囲み取材が終わると、背後の警備員に徐に問いかけた。「今の(コメント)、良かったやろ?」。絶妙の間に、巻き起こった爆笑の渦。らしさ全開の糸井が、苦しむ猛虎に帰ってくる。(巻木 周平)

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2018年8月4日のニュース