雄星 2段モーション“封印” 「下半身使えず」進化求め1段に戻した

[ 2018年7月27日 09:50 ]

パ・リーグ   西武2―1オリックス ( 2018年7月26日    メットライフD )

<西・オ>9回1失点の菊池(撮影・吉田 剛)
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 西武・菊池の実験は成功した。昨季議論を呼び、今季からルール上解禁され、キャンプから磨いてきた2段モーション。それを1段に戻した。9回、今季最多127球を投げ、7安打1失点。「次につながるゲームになった」とうなずいた。

 異変を感じていた。「内転筋とか下半身の筋肉痛が、去年はあったのに、今年はない」。右足を2度上げるフォームでも、去年と今年では違っていた。「今年は大きな2段になっていた。下半身が使えず、球がシュート回転し右打者の内角を突ききれない」

 開幕8連勝を飾ったが、6月29日の楽天戦で5回6失点KOされると、そこから3戦を0勝2敗、防御率5・85。昨年6度あった完投もない。「完投、完封を求められる中で、このままでは厳しい」。20日の楽天戦で6回6失点KOの直後、変更を決断した。「2段をやり過ぎて“ヒップファースト”ができていなかった」と土肥投手コーチ。投球時にお尻から捕手側へ動いておらず、肩の開きは早くなり、軸足へのためも弱くなった。

 序盤は何度も得点圏に走者を置いたが、5、6回は3者凡退。「慣れるまで自分と戦っていたけど、4回ぐらいから打者と戦える状態になった」。7回に大城に同点適時打されたが、8、9回も3者凡退で締めた。「最後はフォームを定着させたく志願した」。一年前には反則投球と指摘されて2段を断念したが、進化を求めた今回は違う。9勝目は付かなかったが、優勝に欠かせないエースはそれ以上の手応えをつかんだ。 (後藤 茂樹)

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2018年7月27日のニュース