大谷 プホルス&トラウトに恩返し競弾 チームに溶け込むよう気遣い

[ 2018年7月27日 05:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス11―3ホワイトソックス ( 2018年7月25日    アナハイム )

<エンゼルス・ホワイトソックス>5回、右中間席へ9号2ランを放つ大谷(AP)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(24)は25日(日本時間26日)、ホワイトソックス戦に「2番・DH」で出場し、5回に右中間への9号2ランを放って勝利に貢献した。446フィート(約136メートル)は、自身今季2番目の飛距離。5月以来3度目の2番で、スタメンでは2戦連発となった。日本選手では、史上7人目となるメジャー1年目での2桁本塁打にあと1本とした。

 珍しく自画自賛した。それほど驚がくの飛距離だ。技とパワー。大谷の凄みが凝縮された特大アーチは、1点を勝ち越した直後の5回無死二塁だった。

 「内角のカット(ボール)なので、なかなか難しいけどうまく反応できた」。通算142勝の右腕シールズが内角に投じた初球、88マイル(約142キロ)のカットボールに対し、素早く腕を畳みフルスイング。打球は右中間席中段まで飛んだ。「打った瞬間、いくかなと思って走った。芯付近に当たっていたし、良い角度で上がっていた」。約136メートル。4月6日アスレチックス戦で放った137メートル弾に続く自身2番目となる飛距離を記録した。

 尊敬する大打者2人に続きたい――。2発を放った3番トラウト、そしてケン・グリフィー(元マリナーズ)を抜き、歴代単独6位の通算631号を放った5番プホルスとの初のそろい踏み。今季3度目の2番での出場で、トラウトより前の打順で出場するのは初めてだった。「後ろにトラウト選手がいたので、何とかそこに良い場面をぶつけられるように。それが僕の仕事なのかなと思った」。その思いは、つなぐ以上の結果となった。

 右肘の故障で離脱後、真っ先に連絡をくれたのがトラウトだった。「大丈夫か?頑張って早く復帰してくれ」。その言葉が何よりも励みになった。前半戦中、投手陣で流行していたスマートフォンの対戦型カードゲーム「クラッシュ・ロワイヤル」にはいつの間にかトラウトも輪の中に。プホルスとはキャンプ合流前からフリー打撃をともにさせてもらった。大谷をチームに溶け込ませようと、チームの顔がグラウンド外でも気づかってくれる。その気持ちが心の底からうれしかった。

 日本ハム時代に2度あり、日本選手では7人目となるメジャー1年目での2桁本塁打に王手をかけた。「トラウト選手もプホルス選手も確実に何本も本塁打を打つような選手なので、僕がそれについていけるように毎日、毎日練習したい」。偉大な2人の存在が二刀流をさらに成長させる。 (柳原 直之)

 ▼エンゼルス、マイク・ソーシア監督 素晴らしい夜になった。彼(大谷)は出塁もできるし、長打も打てる。ちょっと打順を入れ替えただけだが、いい感じだった。

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