ハム ソフトB戦7連勝 中田左肘痛何の男気打「やらなきゃ」

[ 2018年7月23日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム7―5ソフトバンク ( 2018年7月22日    札幌D )

<日・ソ>5回2死一、二塁、2点二塁打を放つ中田(撮影・高橋茂夫)
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 日本ハムにとってタカはカモだ。22日のソフトバンク戦で5―5の8回に2点を勝ち越し、3連戦3連勝。5年ぶりにソフトバンク相手の7連勝を収めた。4番・中田翔内野手(29)が左肘の痛みをおして奮闘。貯金を今季最多の12とした。首位・西武も勝ったため0・5ゲーム差の2位は変わらなかったが、勢いはある。

 適時打を放っても顔をゆがめ、ガッツポーズも笑顔もない。二塁に到達すると痛みのあまり膝に両手をついた。その姿が中田の満身創いぶりを物語っていた。

 「今日は選手全員でつかんだ勝利。(適時打は)どういう体勢でも食らいつこうと思っていた。いいところに飛んでくれてよかった」

 2―0の5回2死一、二塁だった。13日のオールスター第1戦で死球を受けた左肘はテーピングでぐるぐる巻き。カウント1―1からは左ふくらはぎに自打球を当てた。その直後だ。スライダーに体勢を崩されながらも、痛みの残る左腕一本でしぶとく食らいついた。三塁線を破る2点適時二塁打。点の奪い合いとなった試合で貴重な得点を生んだ。

 「違和感がある」と嫌うエルボーガードも「次に当たったらヤバい」とやむを得ず装着する。普段は両手でしっかり振り切るが、「(右手を離してバットを)抜かないと痛い」と左手一本で大きくフォロースルーする苦肉の策を取る。21日の打撃練習では左すねに自打球を当て、練習を途中で引き揚げた。「ここ最近ついてない」と自虐気味に話すこともあったが、5回の打席はケガの功名で左手でうまく球を捉えた。

 上位を争うソフトバンクに6ゲーム差をつけた。中田は「(順位は)変に意識せず、勝つことを求めてやっていきたい。最後に首位に立っていればいい」と平常心を強調。栗山監督も「最後にどういう形になるかを考えてやっていく」とゴールまでの道のりを見据える。

 「痛いけどやらなきゃいけない」。痛みに耐えて大きな背中で引っ張る主将が、2年ぶりの日本一を狙うチームの大きな推進力となっている。(東尾 洋樹)

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2018年7月23日のニュース