広島　また驚異の強さで本拠３連勝　緒方監督「初戦から信じられない勝ち方」

セ・リーグ   広島８―６巨人 （ 2018年7月22日    マツダ ）

＜広・巨＞７回、勝ち越し２ランを放ち、ナインとハイタッチをかわす丸（撮影・北條　貴史）
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　６点差は、赤ヘルにとって諦める点差ではなかった。４回表終了時点で０―６。それでも終わってみれば５本のアーチを巨人投手陣に浴びせて、今季最大の逆転勝利を決めた。

　勝ちを呼び込む一発を放ったのは丸だった。７回１死一塁。１ボールから上原の直球を左翼席へ運んだ。５回に今村から放った右越え２ランとは逆方向への２打席連発。決勝アーチは、３年連続２０号に到達する一発でもあった。

　「誠也にいい形でつなごうと思っていた。１点ずつコツコツ積み重ねる意識が大量点につながったと思うし、いい集中力だった」

　打率を・３３１７として、中日・平田の同・３３０９を抜きリーグトップに浮上した。右太腿裏の負傷で１カ月の離脱。その悔しさは、バットで憂さ晴らしするしかない。

　「ケガをしてサボってしまったので、全部を取り返すことはできない。何とか勝利に貢献できるように」

　反撃のスイッチを入れたのはバティスタだった。４回２死無走者で、先発・今村から右越えの１４号ソロ。流れをつかむと、圧巻は５回だった。１死一塁から田中が右越え２ラン。その後、丸に１９号２ランが飛び出し、最後に続いたのは、鈴木だった。登板直後の２番手・野上の初球を捉えた弾丸ライナーは、左中間席に突き刺さる同点の１３号ソロ。今季３度目の１イニング３発を完成させた。

　「丸さんとか前の人たちがいい流れでつないでくれた。初球を狙っていたわけではない。素直に反応できた」

　西日本豪雨以降、初のマツダスタジアムでの３連戦だった。下水流の劇的なサヨナラ本塁打に始まり、２戦目は菅野を撃破。この日は大逆転勝利を収めて、緒方監督も「（３連戦の）初戦から信じられない勝ち方が続いている」と大満足の同一カード３連勝だった。

　この日の勝利で巨人の自力優勝も消滅させた。貯金は今季最多の１５で、２位とのゲーム差は今季最大の８。独走態勢は加速するばかりだ。（河合　洋介）