4番糸井 超人弾V3ラン 骨折復帰即、虎17日ぶり勝った

[ 2018年7月22日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神7―5DeNA ( 2018年7月21日    横浜 )

<D・神>3回1死一、二塁、糸井は右中間に勝ち越し3ランを放つ。投手・石田(撮影・大森 寛明)
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 阪神・糸井嘉男外野手(36)が、右腓骨(ひこつ)骨折からの復帰戦だった21日のDeNA戦(横浜)で3回に決勝の11号3ラン。1死一、二塁で石田の142キロ高め直球を右中間席へ弾丸ライナーで突き刺した。

 「チームに迷惑をかけてしまっていたので、貢献したい気持ちでいっぱいでした」

 6月21日オリックス戦以来の11号3ランが、貴重な貴重な決勝弾となった。まだ完治していない中での最高の仕事ぶりは、さすがというしかない。

 「欠勤しない。今年は欠勤ゼロで」。昨季は2度の負傷離脱に見舞われただけに、「全試合出場」を自身に課して臨んだ2年目シーズン。死球という防ぎようのないアクシデントに襲われてその目標は断たれた。それでも、骨折しながら球宴に強行出場するなど早期復帰だけを見据えた回復に努めてきた。

 調整の場となった鳴尾浜球場では新井育成コーチの投じるボールを打ち返し、不足する実戦感覚を練習でカバーした。「何百球と投げてくれたから。打たないと怒られる(笑い)」。復活に尽力してくれたコーチにも、これ以上ない感謝を届けた。

 3番福留から糸井―ロサリオ―陽川―ナバーロ…。金本監督が現戦力で考え得る「最重量打線」を組んだ意図を説明する。

 「チームがそういう(打てない)状況だから。狭い球場ですし、やっぱりきょうみたいな打ち合いを想定できたので。そういう時こそ守りたいと言いたいけど、なにせ今、ウチは点が取れない状況でしたからね」

 その核となる4番糸井と5番ロサリオが機能し、連敗地獄を抜け出したのだから、してやったりだ。

 初回の第1打席では糸井は右膝に専用ガードを付けていたが、申請していなかったために審判団から注意を受けて2、3打席目は取り外していた。土曜日だったために連絡を取るのに時間はかかったが、試合中にNPBから許可を取ったことを金本監督が審判団に説明すると、糸井は4打席目から再び装着して打席に立った。金本監督は「(付ける理由は)怖いんじゃないかな、やっぱり」と話すが、そんな状態でもアーチをかけるのだから、やっぱり“超人”というしかない。

 超人復活で組んだ新重量打線は3発を含む10安打7得点で、チームに17日ぶりの勝利を呼び込んだ。後半戦初勝利で、連敗も5でストップ。打ってつかんだ白星に、逆襲の予感が漂う。

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2018年7月22日のニュース