広島、今季最多貯金13 誠也欠場も下水流&バティスタ存在感

[ 2018年7月18日 05:30 ]

セ・リーグ   広島5―1中日 ( 2018年7月17日    ナゴヤD )

4回1死一、二塁、下水流は先制となる右前適時打を放つ(撮影・椎名 航)
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 広島は17日の中日戦(ナゴヤドーム)に5―1で快勝し、後半戦2連勝。4番・鈴木が欠場する苦境で、代役の2人が存在感を発揮した。5番・左翼で先発した下水流昂外野手(30)が4回に右前先制打を放つと、8回には4番・バティスタがダメ押しの中前適時打だ。7回途中まで1失点に抑えた九里が4勝目。貯金は今季最多の13となった。

 主砲の鈴木不在を感じさせない波状攻撃だった。先制点を奪って主導権を握り、終盤にダメ押し点を挙げて突き放す。代役2人が千載一遇の好機とばかりに打った。口火を切ったのは下水流だ。5番・左翼で今季10試合目の先発に燃えた。

 「4の1(4打数1安打)だったけど、一番いい場面でヒットが打てた。チャンスは少ないので1打席もムダにせずやるだけです」

 4回1死一、二塁。「高く浮いて来たら、全部打ちに行こうと思っていた」。1ストライクからの外角高めカットボールを振り抜くと、打球は右前ではずんだ。チームを勢いづける先制打だった。

 思い起こせば4月1日の中日戦でも、左腕・笠原に痛打を浴びせていた。下半身の張りで欠場した鈴木に代わって6番・右翼で先発し、2回に中越え先制弾。「笠原は打っていたので、いいイメージで入っていけた」。30歳はしてやったりだ。

 ダメ押し点を挙げたのも代役のバティスタだった。3―1で迎えた8回2死三塁。4番手・祖父江のフルカウントからの高めスライダーを捉え、中前に運んだ。竜を突き放す4点目。今季4試合目の4番を務めたドミニカンは破顔一笑だ。

 「コンパクトなスイングを心がけた。4番でも意識は変わらないけど、気持ちいいね」

 相性の悪かった敵地で投打の歯車がガッチリかみ合う快勝劇。緒方監督は「下水流はいいタイムリーだった。出る選手が一生懸命やってくれている。昨日、今日といい試合ができた」と話し、満足そうにうなずいた。

 4番を欠いてもビクともしない選手層の厚さ。東出打撃コーチは「紙一重で2軍に落とされる。夏場は野手を(ベンチ入り1減の)15人にしないといけないから、みんな必死よね」とし、好結果を生むチーム内競争に目を細めた。

 後半戦2連勝。これで貯金は今季最多の13だ。勢いづく赤ヘル。西日本豪雨に苦しむ被災地、被災民に今日も笑顔の白星を届ける。 (江尾 卓也)

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