【広島】10日遅れの開幕 選手宣誓の安芸南・田代主将「乗り越えて挑戦」

[ 2018年7月18日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念広島大会開会式 ( 2018年7月17日    三次きんさい )

全国高校野球選手権大会の広島大会開会式で、西日本豪雨の犠牲者に黙とうをささげる選手たち
Photo By 共同

 西日本豪雨による交通網の寸断や球場の断水などを受けて、開幕が何度も延期された広島大会が、10日遅れて全国56大会で最も遅い開幕を迎えた。

 開会式はマツダスタジアムで全校の全3年生部員が入場行進する計画から簡素化。三次きんさいスタジアムで行われ、第1試合を戦う広陵、千代田の2チームが整列して犠牲者に黙とうをささげ、優勝旗返還と選手宣誓のみを実施した。

 選手宣誓は安芸南の田代統惟(とうい)主将(3年)が務めた。自宅は、土砂災害で多くの死者が出た広島市安芸区矢野町。当初用意していた宣誓文は全面的に書き直した。

 安芸南は6日の大雨以降、11日を除いて休校。練習再開は15日だった。田代主将はSNSで野球部全員の無事こそ確認したが「(周囲は)野球ができる状態ではなかった」。自宅近くの甚大な被害を目の当たりにし、道路に倒れた木を片付けるなどのボランティア作業に当たった。中学時代の友人、植木将太朗さんが安否不明と知らされると捜索活動も手伝った。「どんな状況も克服し、それを乗り越えて挑戦します」――。さまざまな思いを宣誓に込めた。

 18日間で十分な予備日、休養日が設けられていた大会日程は、12日間に短縮された。断水から復旧途上の呉市や尾道市の会場には、散水車などを準備。広島県高野連の久保陵二理事長は「復旧作業が続き、行方不明の方もいらっしゃいますが、3年生はこの大会を目標にやってきた」と開催に理解を求めた。88チームに不参加は出なかった。

 ▽西日本豪雨 6月末に発生した台風7号などの影響で梅雨前線が活発化。6日以降、11府県に大雨特別警報が出された。土砂災害や22河川に上る堤防決壊で人的被害が甚大に。死者は17日の警察庁の発表で14府県の223人。平成以降の豪雨災害で初めて100人を超えた。総務省消防庁によると、17日正午時点で16府県で約4800人が避難生活を送る。

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