清宮お祭り男だ!豪快ソロで優秀選手賞「1本打ててうれしい」

[ 2018年7月13日 05:30 ]

フレッシュオールスターゲーム   全イ1―3全ウ ( 2018年7月12日    弘前 )

4回無死、清宮が右越えにホームランを放ちベンチに迎えられる(撮影・篠原岳夫)
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 フレッシュオールスターゲームは12日、弘前市運動公園野球場で行われ、全ウエスタンが3―1で全イースタンを下し、通算成績を28勝20敗6分けとした。全イの「3番・DH」で出場した日本ハム・清宮幸太郎内野手(19)は4回に右越えソロ。ヤクルト・村上、ロッテ・安田と中軸を組んで優秀選手賞を獲得した。清宮世代の「顔」が大舞台で輝いた。

 主役が、主役を演じきった。観客席からは「清宮、ホームラン」の声が飛ぶ。清宮が0―2の4回、先頭で打席に入った。中日・藤嶋の初球138キロ直球は空振りしたが、すぐに修正。2球目、甘く入ったカーブを強振する。打球は右翼後方にそびえる青森最高峰の岩木山に向かって大きな放物線を描いた。

 「気持ちよかった。変化球にうまく合わせられてよかった。一本打ててうれしい」

 9回の打席は左翼への飛球がフェンス前で失速した。最優秀選手賞は逃したが、優秀選手賞を決めた一発。全イースタンの仲間に迎えられた三塁ベンチ前で、両手を広げて首を動かす本塁打パフォーマンス「キヨダンス」まで披露する大サービスだ。

 早実時代に高校最多とされる111本塁打をマークした。52発の村上(九州学院)、65発の安田(履正社)と組んだ高校通算228発の高卒ドラフト1位トリオで中軸を結成。視察した侍ジャパン・稲葉監督は「夢のクリーンアップ」と表現した。

 試合前の打撃練習で村上は25スイングで10発、安田は24スイングで5発。清宮は20スイングで6本の柵越えを放った。「(村上も安田も)凄かった。負けていられないと思った」。試合では村上が単打1本、安田は無安打に終わる中で、「清宮世代」の顔として、この男が輝きを放った。

 フレッシュ球宴直前のソフトバンク戦で今季2度目の1軍昇格。主砲の内川にあいさつし、「難しく考えない方がいいよ」と助言を受けた。今は内川と同型のバットを使用する。以前よりバットの先端に重心があるタイプで「飛びやすくなった」と実感する。

 若手の精鋭がそろった祭典。ここから飛躍した選手は多いが、清宮は「賞を獲ったからといって一流になれる保証はない。自分次第」と気を引き締めた。そして「またみんなで上で中軸を打てたら」と力を込めた。将来は3人で侍ジャパンの中軸を――。「未来の4番」が8715人のファンを魅了した。 (東尾 洋樹)

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2018年7月13日のニュース