阪神、メッセに複数年契約提示へ 4年連続開幕の右腕へ最大限誠意

[ 2018年7月11日 05:42 ]

炎天下の甲子園で調整するメッセンジャー(撮影・成瀬 徹) 
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 阪神が、国内フリーエージェント(FA)権を取得して来季から日本人選手扱いとなることが決まっているランディ・メッセンジャー投手(36)に対し、2年以上の複数年契約を提示する方針を固めていることが10日、分かった。今季もすでに9勝を挙げている頼れる右腕に最大限の誠意を示し、来季以降もフル回転を見込む。

 今季まで4年連続で開幕投手を務め、名実ともに「エース」の称号を背負うにふさわしい右腕に、球団も最大限の誠意を示す方針であることが判明した。すでに4月16日、メッセンジャーが国内FA権を取得した際にも谷本修球団本部長が「必要な戦力であることは伝えてあります。日本人以上に、侍スピリットを持っている選手ですから」と契約更新を前提に交渉を進めることを明言。その言葉通り、誠意を尽くす。

 その「誠意」こそ、契約年数だ。ある球団幹部は「メッセンジャー投手は球団の功労者ですし、単年契約というわけにはいかないでしょう。最低でも2年でしょう。そういう交渉になると思います」と2年以上の複数年契約提示を視野に入れていることを明かした。

 仮に来季から2年契約を結べば、メッセンジャーは契約満了年に39歳を迎えることになる。そうなると当然、加齢による衰えも不安視される。とはいえ、人一倍、体のケアに気を使うストイックな右腕。37歳シーズンである今季も衰えを見せることなくパフォーマンスを維持しており、急に成績を落とす事態は考えにくい。2年以上の複数年契約を結んでも、そのリスクは低いと言えそうだ。

 そして、すでにメッセンジャー自身が「生涯虎」の決意を固めている。常々「キャリアをここ(阪神)で終えたいし、よそに行くつもりはない」と公言。猛虎愛は日本人選手と同等か、それ以上だ。

 目の前にぶら下がっている塗り替えるべき記録も、モチベーションとなっている。すでに今季の9勝(10日時点)を加えて通算93勝としており、郭泰源が持つ外国人投手の最多記録117勝を射程圏内にとらえる。さらに通算奪三振数に至っては、郭源治の1415まで残り54個に迫っている。これで来季から2年以上の複数年契約を結べば…。「レジェンド助っ投」襲名も、時間の問題だ。

 「侍スピリット」を胸に秘め、後進の指導にも積極的に取り組むなど、チーム内の模範的選手としても存在感を示すメッセ。来季以降も1年でも長く、阪神に必要な男だ。

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2018年7月11日のニュース