大谷 逆転サヨナラ呼んだ二盗「ほぼ100%セーフになれる時じゃないと行くタイプではない」

[ 2018年7月8日 05:30 ]

インターリーグ   エンゼルス3―2ドジャース ( 2018年7月6日    アナハイム )

9回、二盗を決めるエンゼルス・大谷。この後、捕手の悪送球で三進する(共同)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(24)が6日(日本時間7日)のドジャース戦に「6番・DH」で出場し、足で逆転サヨナラ勝ちを呼んだ。1―2の9回2死無走者から四球を選び、二盗に成功。同点、そしてサヨナラ劇へつなげた。ド軍・前田健太投手(30)とのメジャー初対決は2打数無安打だったが、右肘じん帯損傷から復帰後初の本拠地試合で大谷がけん引した。

 1点を追う9回2死無走者、2ストライク。絶体絶命の場面でも大谷の頭はクールだった。「打てないので四球しかないな」。大リーグ屈指の守護神ジャンセンに2球で追い込まれた後、ファウルの後の4球連続ボールで四球を選んだ。

 勇気と決断が劣勢をはねのける糸口となった。けん制を挟んだ初球に二盗。捕手の悪送球の間に三塁まで到達した。「(二盗は)勝てる確率の一番高いものじゃないかと思う。そういう意味で(自らの判断で盗塁可能な)グリーンライト(の指示)が出ていたと理解した」。次打者の左前打で同点のホームを踏み、キンズラーの右前打に悪送球が絡んでサヨナラ勝ち。喜びの輪の中ではしゃいだ。

 5月23日以来となる今季2個目の盗塁。失敗が許されない中で確信はあった。「刺されたらゲームセットなので怖かった」と振り返るも「ほぼ100%セーフになれる時じゃないと行くタイプではない」と言った。

 盗塁可能の分岐点とされる投手のクイックは捕手の捕球まで1・25秒前後とされ、二盗の場面、ジャンセンのタイムは1・48秒。日本ハム時代には「走塁は一番、野球勘が出るので難しい」と話しており、事前の情報も加味して初球で決めたことに価値がある。データ解析システム「スタットキャスト」によれば、盗塁のスピードは秒速28・7フィート(時速約31・5キロ)。メジャー平均の同27フィートを大きく上回っていた。

 前田とのメジャー初対決は空振り三振と遊飛で2打数無安打。直球とチェンジアップのコンビネーションに沈黙し「ゲームメークはやっぱりうまい。(出産に立ち会い)寝ずに投げた割には、手も足も出なかったのでどうしようもない」と素直に完敗を認めた。打者復帰4戦目。打席の感覚の微調整を重ねる。

 高速道路で約1時間の距離に位置する両球団が激突した「フリーウエー・シリーズ」第1戦は、大谷にとって復帰後初のホーム戦。試合開始時点で気温42・2度の猛暑の中、4万4323人の満員の観衆に熱すぎる勝利を届けた。「投げられない分、打席でチームに貢献できればいいと思っている」。投げられなくても、安打を打てなくても、勝利に貢献できるすべを知っている。 (柳原 直之)

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