【東東京】開成 神取主将が“監督役” 自主野球で強豪相手に健闘

[ 2018年7月8日 13:21 ]

第100回全国高校野球選手権記念東東京大会 1回戦   安田学園11―3開成 ( 2018年7月8日    江戸川 )

開成の青木部長(左)と神取主将
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 東大合格No.1の開成が無念の8回コールドで初戦敗退した。

 東京六大学野球で審判員を務める東大OBの青木秀憲監督が「試合を任せられる神取(主将)がいるから今年は監督をしない」と部長としてベンチ入り。当初、神取を監督登録しようとしたが「監督はベンチを出られない」と高野連に言われ断念、急きょ2年生の横地駿太朗を監督登録。しかし試合中の選手交代などは神取颯太郎捕手が務める選手運営の“自主野球”に変わりはなかった。「高校野球は本来そうあるべき」(青木部長)という考えのもと、強豪・安田学園相手に食い下がった。

 2点を先行されても3回に3長短打などで同点に追いつく。最後は守りのミスなどで突き放されたが、のべ7投手の継投、適材適所で選手を起用し7回には1死満塁でコールド負けのピンチに登板した5番手・永田悠投手がピシャリと抑え、8回に4番・地曵龍一の左翼越え本塁打も飛び出した。

 「永田には練習のときから満塁で登板するぞと言ってきた。その通り抑えてくれた。試合になってボクがバタバタしてしまって。ただ新チーム結成時のボンクラ軍団がよくやったと思います」肩書は主将でも監督役も務めた神取は笑顔も見せて試合を振り返った。

 「将来、監督はベンチから外れ選手だけで試合をするというのが高校野球の未来の在り方かな。開成はそういう野球で進めていきたい」青木部長は高校野球200年構想を踏まえ開成スタイルを貫く方針だ。

 全員練習は週1回、残り6日は自主トレで鍛えてきた。バントなし、サインもなし。選手たちがすべてを決めて試合をする。その生き生きとした姿に勝敗がすべてではないことを改めて気づかされた思いだった。

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2018年7月8日のニュース