広島 新井&松山の連続アーチで意地

[ 2018年6月15日 05:30 ]

交流戦   広島2―8オリックス ( 2018年6月14日    京セラD )

7回無死、松山はソロ本塁打を放ち、ベンチ前でナインとタッチをかわす(撮影・坂田 高浩)
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 痛恨だ。広島は14日のオリックス戦(京セラドーム)に2―8で敗れ、今季2度目の同一カード3連敗。7回に松山竜平外野手(32)、新井貴浩内野手(41)の連続アーチが飛び出したが、先発・フランスアら投手陣の失点が重く響いた。それでも2位・ヤクルトとはまだ4・5ゲーム差。交流戦残り4試合でセ界王者の意地を見せたい。

 左翼席を埋めた関西の赤ヘル党には数少ない、歓喜に沸いたシーンだった。敵の大黒柱・金子に6個の「0」を並べられ、5点差を追った終盤7回。飛距離自慢のスラッガー2人が意地のアーチ競演を披露した。まずは先頭打者の松山だ。

 「浮いてきた球をしっかり捉えることができた。まさか行くとは思わなかったけど、チームに勢いをつけたかったので、本塁打になってよかった」

 4球ファウルで粘ったフルカウントからの10球目。129キロの真ん中高めチェンジアップを前のポイントで振り抜くと、打球はバックスクリーン右に吸い込まれた。則本から逆転2ランを放った9日の楽天戦以来、4試合ぶりの6号ソロだ。

 今季交流戦初の「6番・DH」でスタメン出場した新井も、バットで衰えないパワーを誇示してみせた。金子が投じた初球、真ん中高めに入った128キロのスライダーを強振。高々と舞い上がった打球は赤ヘル党が待つ左翼席に着弾した。

 「コントロールのいい投手。それまではコースに決められていたので、3打席目は初球から積極的に仕掛けていこうと思った」

 12日のカード初戦でアルバースから掛けたアーチに続く3号。新井は8回にもあわやの一発を放った。松山が右前打でつないだ2死一、二塁。一発が出れば同点の好機で3番手・山本から右翼への大飛球。惜しくもひと伸びを欠き、場内は歓声と落胆が交錯した。

 投打の歯車が噛み合わず、今季2度目の同一カード3連敗。それでも2位・ヤクルトとはまだ4・5ゲーム差もある。きょう15日からは福岡へ移動してソフトバンクと3連戦。アーチ競演の2人は言葉に力を込めた。

 「厳しいけど、根性を入れて残り4試合、全部取れるように頑張りたい」(松山)

 「まずは明日の試合に向けてしっかり準備し、皆で頑張っていきたい」(新井)

 交流戦は6勝8敗となり、残り4試合。2連覇中のセ界王者のプライドに懸けて、このままズルズル行くわけにはいかない。(江尾 卓也)

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