東北福祉大 「四股踏み打法」吉田 先頭弾でぶちかまし!最後は「大関」からサヨナラ犠飛で寄り切り

[ 2018年6月15日 05:30 ]

第67回全日本大学野球選手権大会第4日   東北福祉大2―1白鷗大 ( 2018年6月14日    神宮 )

足を開いて重心を落とす東北福祉大・吉田(撮影・郡司 修)
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 準々決勝が行われ、4強が出そろった。東北福祉大は延長10回タイブレークの末、2―1で白鴎大にサヨナラ勝ちし、日本一に輝いた04年以来14年ぶりのベスト4入り。吉田隼外野手(4年)が初回に初球を先頭打者本塁打、10回は中犠飛で試合を決めた。慶大は10―2で東日本国際大を8回コールドで下した。国際武道大、九産大も4強に駒を進め、準決勝はあす16日に行われる。

 「立ち合い」で強烈にぶちかました。初回の初球だ。1番・吉田がフルスイングした打球が左翼席で弾む。「気持ちで打った。初回に自分が打つと盛り上がる」と胸を張った。

 打席に入ると、足を開いて重心を落とす。「下(下半身)の力を使うため。相撲が好きなので」と四股からヒントを得た。そこから構え、左足を高々と上げて打つ「四股踏み打法」は迫力十分だ。好きな力士は元大関・千代大海。「突っ張り一本で大関までいったんですよ。千代大海凄くないっすか?」。突っ張り相撲同様、先頭打者弾の速攻劇だった。

 試合前日は、初回の打席と相手投手をイメージしてから寝るのがルーティンだ。仙台六大学リーグデビュー戦となった16年8月28日の宮城教育大戦でも初回に先頭打者アーチ。「先頭弾男」は「持っていますね」と笑った。

 最後も見事に寄り切った。1―1で延長に入り、無死一、二塁から始まるタイブレークに突入。10回無死満塁で打席に立った吉田は2ストライクと「土俵際」に追い込まれたが、低めのスライダーに食らいつき、中犠飛。偶然にもサヨナラ打を打った相手投手の名前は「大関」で「持っていますね」と笑った。

 OBで元西武の大塚光二監督は全2打点の吉田について「一番勝負強い。よくやってくれた」と目を細めた。優勝した04年以来14年ぶりの4強入り。「日本一だけ見てやってきたのであと2つ」。そう話した1番打者が打線を引っ張り「千秋楽」まで白星を重ねる。  (渡辺 剛太)

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