ギータ2打席連発 手負いの4番が連敗止めた「やり返してやろうと」

[ 2018年6月11日 05:30 ]

交流戦   ソフトバンク5―2中日 ( 2018年6月10日    ナゴヤD )

<中・ソ>5回2死、柳田は2打席連続となる左中間ソロを放つ(撮影・椎名 航)
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 右太腿裏に不安を抱えるソフトバンク・柳田悠岐外野手(29)が10日の中日戦で2打席連続本塁打を放つなどチームの全5打点を叩き出し、手負いでも4番の存在感を示した。チームの連敗を4で止め、交流戦は2位に浮上して4年連続の最高勝率へ進撃再開だ。

 一塁を回りながら打球の行方を確かめた柳田は、力強く右拳を突き上げた。1点リードの3回1死一、三塁。フルカウントからの6球目、大野雄が投じた146キロの高め直球をフルスイングした。鷹党が陣取る左翼席への15号3ラン。「(この3連戦で)1戦目、2戦目とボロボロにやられたので、やり返してやろうと思った。良い感触だった」とうなずいた。

 5回2死の第3打席では、3回の再現映像を見ているかのような錯覚を起こさせた。カウント2―2から外へ逃げていくスライダーを芯で捉えた。打球は、中押し3ランと似た軌跡を描いて左翼席へ一直線。16号ソロだ。ゆっくりとダイヤモンドを一周した。「ファウルのときに良い打ち方ができなくて、少し修正したら打てた」。対戦の少ないセ・リーグ投手を攻略する鍵について「企業秘密」と口を閉ざすが、打撃主要3部門で、いずれもリーグ2位につける対応力の高さを見せつけた。2打席連続アーチは昨年6月23日の西武戦での3打席連発以来。今季初の1試合複数本塁打だ。

 主将の内川は左足首の打撲などで離脱中、デスパイネはDHがないセ本拠地で、この日を含め4試合連続でベンチスタート。4番にかかる期待は大きかった。本人も万全とは言えない状態で奮闘する。8日の守備で右太腿裏を痛め、9日から足への負担を軽減するため左翼で起用された。前日9日は4打数無安打に終わったものの、この日は初回1死二、三塁で先制犠飛を放つなどチームの全5打点を荒稼ぎ。工藤監督は「逆方向に打っても右打者と変わらない飛距離。凄いですよ。100%では動けないけど、これだけの結果を残してくれる。ありがたいし感謝しかない」と手放しで褒めた。

 交流戦6連勝の絶好スタートから一転し、前日まで4連敗。「久しぶりに勝ってホッとしている。来週はもっと良い週にできるよう頑張りたい」。直近の目標である4年連続の交流戦最高勝率、そして日本一連覇へ、柳田のアーチがチームに勢いをもらたす。

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