阪神・福留、先制4号 激走二塁打&犠飛も「最低限の仕事」

[ 2018年6月10日 05:30 ]

交流戦   阪神3―2ロッテ ( 2018年6月9日    甲子園 )

初回2死、福留は涌井から右中間に先制ソロを放つ(撮影・大森 寛明)
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 梅雨の中休みで広がった青空に白球が浮かび上がった。今季初開催となった「TORACO DAY」と銘打たれた一戦。その初回2死からの第1打席だった。カウント2ボール2ストライクからの6球目。高めに浮いたフォークを阪神・福留がフルスイングした。

 「まずは塁に出ようとコンパクトに振りに行きましたが、風に助けられました」

 痛烈な大飛球は微風の上空で、グングンと伸びていった。快音を残した一打は右中間スタンドに着弾。5月17日DeNA戦以来の一発は先制の4号ソロだ。続く4回1死からの第2打席。右中間への一打に必死の激走で二塁を陥れた。6回1死三塁では中犠飛を放って、再び価値ある打点をたたき出した。

 「若い二人が作ってくれたチャンスだったので、最低限の仕事ができて良かった」

 ポイントゲッターとしての役目を果たし、思わず胸をなで下ろした。球場に詰めかけた女性の虎ファンを走攻守で魅了。ただ、福留にとって最愛の“TORACO”は4月19日に7歳となった娘だ。自身は4月26日生まれだが当日は遠征だったため、以前に「娘の日におまけでパーティーをしてもらったよ」と笑顔で話していた。

 プロ野球選手という職業柄、自宅を空けることも多い。ただ、ユニホームを脱げば子供との時間を大切にする二児の父親。今季で41歳のチーム最年長ながら、延長12回まで戦い抜いた。週明けの12日からは再び遠征に旅立つ。この日の青空と同様に、キャプテンにとっては、一家団らんのひとときがパワーの源なのだ。 (山本 浩之)

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2018年6月10日のニュース