金本監督イラッ…スクイズ不発また不発、阪神ついに交流戦単独最下位

[ 2018年6月6日 06:04 ]

交流戦   阪神2―3オリックス ( 2018年6月5日    甲子園 )

<神・オ>選手交代を告げベンチに戻る金本監督 (撮影・奥 調)
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 阪神は5日、オリックスとの関西ダービー初戦に2―3で競り負け、交流戦最下位に転落した。1点を追う5回の好機で北條史也内野手(23)、植田海内野手(22)がそろってセーフティースクイズを決められず、金本知憲監督(50)は苦言を呈した。打線低調の中、活路を求めた小技が不発。今季最悪に並ぶ借金3へ後退した。

 1点を追う5回。大山の二塁打と梅野の犠打で1死三塁を整え、金本監督は代打で北條を送った。104球に達していたとはいえ、エース格のメッセンジャーを5回3失点で交代。試合前から降りだしていた雨がさらに強まる予報だったことを考慮し、同点優先を狙って初球からセーフティーバントを命じた。まさか投手の正面へ転がるとは…。

 処理を焦ったアルバースの失策で北條は一塁に生き残っても、とても三塁走者の大山が本塁を突けるバントではない。慌てて帰塁せざるを得なかった。「(投手正面は)外さないといけないことは分かっていた。僕が悪いです」。当の北條はうなだれた。

 残った1死一、三塁。再び植田が初球に試みたセーフティースクイズが今度はファウルになった。2球目から強攻に切り替え、最後はフルカウントから空振り三振。攻撃の流れは止まり、続く糸原も左飛に倒れて無得点に終わった。打線が低調な中、苦肉の策だった小技が不発。金本監督の表情も曇りっぱなしだった。

 「あの2人がセーフティースクイズを決められないんですから、普段何をやっているのか…となりますわね。ああいうタイプですから。打力を期待して出しているわけじゃないし」

 植田は3日の西武戦でも1死一、三塁からのヒットエンドランで二塁ベース付近へゴロを打って併殺を喫し、途中交代を命じられたばかり。「2試合続けてか。そういうところを普段から意識を持って練習しないと。自分はどういうタイプなのか」と語気を強めた。

 7回2死からの連打で得た一、三塁の好機では植田への代打で送り込んだ鳥谷が空振り三振。用兵はことごとく不発に終わり、1点差が遠かった。

 5連勝で勢いを付けて臨んだはずの交流戦で1勝6敗の大苦戦。交流戦の単独最下位にも転落し、今季最悪の借金3へ後退した。唯一の救いはセ・リーグの順位が3位で変わらないことくらいか。甲子園上空を包み込んだ厚い雲と同様に打線は停滞したまま。まだ梅雨入り前なのに寝苦しい夜が続く。(山本 浩之)

 ▼阪神・植田(5回1死一、三塁でセーフティースクイズを決められず)1球目で決めないといけなかった。ツーシームだとは思いますが、決めないといけない場面だった。

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