全体1位指名 殿堂入りはこれまで2人 大リーグ未昇格のまま引退した選手も

[ 2018年6月4日 13:49 ]

フィリーズ傘下時代のマーク・アペル投手 (AP)
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 大リーグのドラフト会議は4日(日本時間5日)からニュージャージ州セコーカスで3日間に渡り行われる。今年のドラフトの目玉はオーバーン大の右腕、ケーシー・マイズ投手で、全体1位指名権を持つタイガースからの指名が確実視されている。

 大リーグのドラフトは1965年から始まり、これまでに53人の選手が全体1位指名を受けたが、この中で米国野球殿堂入りを果たしているのは、1987年にマリナーズから指名を受けたケン・グリフィー、そして1990年にブレーブスから指名を受けたチッパー・ジョーンズの2人のみ。2016年に選出されたグリフィーが、全体1位指名を受けた選手で初の殿堂入りだった。

 また、全体1位指名を受けながらも、大リーグへの昇格を果たせずに現役を引退した選手は過去3人。1966年にメッツから指名されたスティーブ・チルコット(捕手)、1991年にヤンキースから指名されたブライアン・テイラー(投手)、そして記憶に新しいのは、2013年にアストロズから指名されたマーク・アペル(投手)だ。

 右腕のアペルは即戦力として高い評価を受けていたが、肩の故障などで思うような結果を残せず、2015年のオフにフィリーズへ移籍。しかし、新天地でもマイナー暮らしが続き、大リーグ昇格を果たせぬまま、今年2月に現役引退を表明した。

 全体1位指名を受けた選手は過去に日本球界にも在籍。1971年にホワイトソックスから指名されたダニー・グッドウィン(1986年、南海)、1976年にアストロズから指名されたフロイド・バニスター(1990年、ヤクルト)、1978年にブレーブスから指名されたボブ・ホーナー(1987年、ヤクルト)、そして最近では2002年にパイレーツから指名されたブライアン・バリントン(2011年から15年、広島、オリックス)だ。

 グッドウィンは指名当時、捕手だったが、南海では外野手としてプレー。左腕のバニスターは大リーグ通算134勝の実績も、ヤクルトでは3勝止まり。ホーナーは腰の故障で規定打席に到達しなかったが、93試合の出場で31本塁打を放ち、「ホーナー旋風」を巻き起こした。右腕のバリントンは大リーグでわずか1勝。しかし、日本での5年間で通算45勝を挙げ、広島時代の2011年には13勝、13年には11勝と2桁勝利を2度マークした。

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2018年6月4日のニュース