大谷 球宴殴り込み打 ファン投票スタート日に14打席ぶり快音

[ 2018年6月3日 05:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス6―0レンジャーズ ( 2018年6月1日    アナハイム )

<エンゼルス・レンジャーズ>初回2死、コローンから14打席ぶりとなる二塁打を放つ大谷(撮影・大塚 徹)
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 エンゼルスの大谷翔平外野手(23)は1日(日本時間2日)、レンジャーズ戦で8日ぶり、出場4試合14打席ぶりの安打となる二塁打を放った。3打数1安打1四球で6―0の勝利に貢献した。7月17日(同18日)のオールスター戦(ワシントン)のファン投票が開始。大谷はDH部門でノミネートされ、投票の行方が米国でも注目を集めるが、その初日にトンネルをしっかりと抜けた。

 自分のほぼ倍、現役最年長45歳コローンの技を打ち砕いた。プホルスの先制2ランに沸く初回2死。真ん中高めツーシームを捉え、速度101・7マイル(約164キロ)の鋭い打球が右中間を破った。滑り込む必要のないスタンディング・ダブルとし悠々二塁に達した。

 「コントロールのいい投手。打ち急がず、力まずに。(ツーシームの)変化量がすごく多い投手だが、たまたま甘く入ってきた」

 4月10日の対戦では同じツーシームに二ゴロに倒れたが、2度目の対決では打ち返した。5月24日ブルージェイズ戦以来、8日ぶりの安打。試合前練習から渡米した母・加代子さんが見守った一戦。メジャー自己最長3試合13打席連続無安打のトンネルを抜けた。

 ただ、その間も遊撃手が二塁ベース付近で守る「大谷シフト」の正面を突く強烈な当たりは多く、四球も4つ。続く3回無死一、二塁の絶好機も、コローンから四球を選んで後の2得点につなげた。4月までわずか3四球だったが、5月は11四球と急増させた。「四球をしっかり取れているのはいい流れ。(安打が久しぶりという感じは)そんなになかった」と内容ある打席を重ねられている。

 DHでノミネートされた球宴ファン投票が始まった。大リーグ公式サイトは初選出候補の一人に大谷を挙げ「打席数が少ないため他のライバルの成績を下回っても、この旋風で票が伸びても不思議ではない」と注目した。

 「先のこと過ぎてイメージできていない。今日一日で精いっぱいだし、その延長線上のこと」。実直に足元を見つめる大谷だからこそ、着実な歩みでステージを上がってきている。 (後藤 茂樹)

 ▽大谷のファン投票のライバル DH部門で今季最も好成績を残しているのがマルティネス(レッドソックス)。19本塁打と48打点は両リーグトップで、打率も.318と高い。昨季ナ・リーグ本塁打、打点の2冠でMVPのスタントン(ヤンキース)、通算361本塁打のエンカーナシオン(インディアンス)らの大砲も名を連ねる。

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