中日・吉見 8回2失点で2勝目「年上の人が頑張っているし」

[ 2018年6月1日 05:30 ]

交流戦   中日9―2オリックス ( 2018年5月31日    ナゴヤD )

白星を挙げ、ナインと笑顔でハイタッチする吉見(撮影・椎名 航)
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中日・吉見は苦笑いでお立ち台に立った。

 「最後まで投げるつもりで行ったので悔しいです」

 5月31日のオリックス戦(ナゴヤドーム)で8回7安打2失点。オリックス戦は負けなしの4勝となった。6年ぶり完投勝利は逃したが、連敗を2で止める価値ある今季2勝目だった。

 走者を塁上に送ってからが真骨頂だった。初回無死一塁では西野を、2回無死一塁ではT―岡田をともに併殺打に仕留めてリズムに乗った。「昨日の松坂さん、山井さんや岩瀬さん。年上の人が頑張っているし、負けていられない」。投じた91球のうち140キロを超えたのは3球だけ。シュート、スライダー、フォークを駆使して凡打の山を築いた。前日に6回1安打無失点の好投を見せた松坂ら、先輩の姿を刺激に8回を投げ抜いた。

 08年から5年連続2桁勝利を記録するも、13年のトミージョン手術など、ここ数年は故障との戦いに時間を費やした。だが今季はオフに股関節を徹底的に鍛えて土台を再構築。「勝っていた時のように。体も心も昔のように感じている」と胸を張る。「全力は数球、あとは8割」がテーマ。「緊張も不安もあるけど、どうせやるなら楽しんでやったろう」と言い聞かせる。

 森監督は「点を取ってもらうにはリズムが必要。松坂にはそれがなかったと思ってくれればいい」とジョークで吉見の投球を称えた。次の目標はもちろん完投勝利。「前回、マツダで大瀬良君が完投して大歓声を受けた。いいな…ってベンチから見ていたので」と笑う。実力者がローテの柱に戻ってきた。

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2018年6月1日のニュース