東洋大3連覇!上茶谷3連投3冠“脱力投法”で231球投げ抜いた

[ 2018年6月1日 05:30 ]

東都大学野球   東洋大9―0亜大 ( 2018年5月31日    神宮 )

亜大戦3連投で3連覇を呼び込み、胴上げで満面の笑みを見せる上茶谷(撮影・木村 揚輔)
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 3回戦1試合が行われ、東洋大が亜大を9―0で下して2勝1敗で勝ち点4とし、3季連続19度目の優勝を決めた。負ければ国学院大の優勝となる一戦で、ドラフト1位候補の上茶谷(かみちゃたに)大河投手(4年)が3連投。6回1安打無失点でリーグ最多の6勝目を挙げた。東洋大は2年連続12度目となる全日本大学野球選手権(11日開幕、神宮ほか)に出場する。

 甲斐野が最後の打者を三振に仕留めると、マウンドに歓喜の輪ができた。上茶谷はベンチから歩いて向かい、「しんどくて、走れなかった」と笑った。

 野球人生で記憶にないという3連投。同じ3連投の相手エース中村稔と試合前に目が合い「負けられないと思った。初回が終わったとき完投したくらい疲れていたけど、気持ちだけでいった」と振り返る。疲労を軽減したのは「脱力投法」。1回戦で打者のタイミングを外すため左足を上げて少し止まる投げ方を試すと、力が抜けた。6回を58球で1安打無失点。「新しい武器を手に入れた」。そう言って胸を張った右腕は3試合で計19回、231球を投げ抜いた。

 昨年まで中継ぎで6試合を投げ、0勝だった。今年2月2日に色紙に書いて寮の部屋に貼った目標は「3勝以上」「プロ注目」「150キロ」。今季初先発すると、リーグ最多の6勝。最速も151キロを計測し、歴代7位の87奪三振を記録した。最高殊勲選手、最優秀投手、ベストナインの3冠にも輝き、色紙もリーグ戦中に「5勝」「プロ行く」「155キロ」「ドラフト1位」と書き換えていた。

 昨年の全日本選手権は初戦敗退。「日本一しか目指すところはない」。上茶谷旋風はまだまだ続く。 (渡辺 剛太)

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2018年6月1日のニュース