思わず聞き入った健大高崎チャンステーマ…甲子園予選、工夫凝らした応援も楽しみ

[ 2018年5月29日 11:45 ]

関東大会で「全開Honda」を歌う高崎健康福祉大高崎の野球部員
Photo By スポニチ

 1度聞いたら頭から離れない。高校野球の春季関東大会で優勝した高崎健康福祉大高崎のチャンステーマを初めて聞いた。社会人野球のHonda鈴鹿の「全開Honda」という応援歌のチーム名を「健大」に替えて歌っていた。歌詞もメロディーも古き良きアニメソングのようで格好いい。

 いいぞ健大頑張れ♪

 チャンスだバッターホームラン♪

 健大パワーで打ちまくれ♪

 今こそ全開GO健大♪

 歌に聞き入ってしまい、プロ注目の高校通算71号スラッガー・山下の打席で写真を撮り忘れてしまった。16年に同校OB・柘植世那捕手がHonda鈴鹿に入団したのがきっかけで、17年センバツから「全開Honda」を応援に取り入れた。大柿主将は「聞くと気持ちが高ぶる。気に入っている」と話す。「ノンストップHonda」という応援歌も導入。同曲はモータースポーツで有名なHondaらしく「エンジンスタート♪グリーンシグナル♪」という歌詞があり、ガンガン盗塁する「機動破壊」が売りの「健大高崎」にぴったりな曲だ。

 11年に福島支局に赴任したとき、秋の東北大会で秋田県勢の応援歌「タイガー・ラグ」を初めて聞いたときは衝撃的だった。メロディーを文章で表現するのは難しいが、とにかく心地よくて頭に残る。イメージとしては、ドラマ「あまちゃん」のテーマ曲に近い軽妙なメロディー。「ワッショイ?ワッショイ?」と踊る一体感に圧倒された。当時、同曲を「着メロ」にする記者もいた。秋田の高校野球を取材した人間として気持ちは分かる。

 「紅」や「夏祭り」などの定番曲もいいが、歌詞をそのまま歌う場合が多い。替え歌でオリジナリティーを出してほしい。数年前までザ・ブルーハーツの曲を歌うチームも多かったように思う。個人的には「リンダリンダ」を「連打連打♪」と歌えば盛り上がると思う。「情熱の薔薇」も「永遠なのか本当か―」の替え歌で、敬遠されてチャンスが広がったときに「敬遠なのか本当か♪うちの流れは続くのか♪いつまでたっても終わらない猛攻はあるだろうか♪」とか。ただ高校で敬遠が少ないのと、サビを歌えと言われそうなので、例えば「情熱をバットに込めて夢をかなえよう♪アーチを入れてあげましょう♪スタンドずっと奥の方♪」とか。

 もうすぐ第100回記念大会の甲子園予選が始まる。歴史的な夏。「全開Honda」「タイガー・ラグ」のような心を揺さぶる応援も楽しんでほしい。(記者コラム・渡辺 剛太)

続きを表示

2018年5月29日のニュース