石井一久氏が分析 マー君 打者・大谷との必勝3ポイント

[ 2018年5月29日 05:37 ]

ア・リーグ   ヤンキース3―1エンゼルス ( 2018年5月27日    ニューヨーク )

<ヤンキース・エンゼルス>6回、田中(手前)は大谷から2個目の三振を奪う(撮影・大塚 徹)
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 ドジャースなどで活躍したスポニチ本紙評論家の石井一久氏(44)が、田中対大谷の注目のマッチアップを解説。2打数2三振(1四球)に打ち取った田中の高度な投球術を3つのポイントから分析した。

 (1)カウント球の取り方

 スプリットという決め球を持っている田中はカウントが進めば進むほど有利な投手なので、そこまでどうやって持って行くかが勝負の分かれ目と見ていた。配球の中心は外角低めで、直球、スプリット、そして外のボールゾーンから入ってくる「バックドア」のスライダーを慎重に投げていた。

 同じアウトローでも、いろいろな球種を投げ分けることができるのが田中の強み。第1打席の5球目のスライダーは真ん中に甘く入った(空振り)が、大谷が打てる球はこの一球だけだった。

 (2)直球の使い方

 大谷に対する15球中、真っすぐは半分以下の6球。ただ、田中は変化球だけでかわすのではなく、どの打席も数少ない真っすぐを大谷に意識させるだけの回転のいい球をしっかり投げていた。大谷に「どこかで真っすぐが来るのではないか」という頭がある中で、スプリットが来る。田中のスプリットは落差というよりも、真っすぐのような軌道から鋭く落ちるのが特徴。これはメジャーではなかなか見られない。第3打席は1―1から、外角低めに糸を引くような直球でストライク。大谷にその残像がある中、4球目は直球に近い軌道からのスプリットで、完全にタイミングを狂わされた。

 (3)ストライクゾーンを広げる技術

 相手先発のリチャーズが3回途中5四球で降板したように、この試合の球審は低めの判定が厳しかったが、田中は何球も同じゾーンに投げ続けられる制球力がある。外角低めへの際どいコースをボールと判定されても、1、2球挟んで、また同じコースに来ると、球審は手を上げたくなる。それが大谷が「審判も巻き込む」と表現した技術だろう。

 日本からメジャーに来た投手で、田中ほどしっかりとボールを操れる投手はいない。なぜ、田中がメジャーで長年活躍できているのかを証明する3打席だった。(スポニチ本紙評論家)

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