阪神・大山、今季初猛打賞「食らいついて」スランプ脱出

[ 2018年5月27日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5―4巨人 ( 2018年5月26日    甲子園 )

5回1死、大山は右中間三塁打を放つ(撮影・大森 寛明)
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 軸足となる右かかとを少しだけ上げ、地面に着けると同時に左足を上げてタイミングをとる。悩める阪神・大山が、わずかな“工夫”で不振脱却の道を進んだ。

 「“食らいついて”という気持ちが(あったから)、良いところに落ちたのかなと思います」

 同点の3回2死一、二塁、1ボールから巨人先発・田口の真ん中スライダーを詰まりながら中前に運んだ。「思い切りスイングすることを心がけて打席に入った」という積極性で二塁走者・糸原を迎え入れる勝ち越し打。2点を追う2回には1死から内角直球を右前打し同点の口火を切った。5回1死からは右中間突破の三塁打も放ち出場39試合目にして初の3安打。甲子園では初となる猛打賞だった。

 7本塁打を放った昨季、最も痛感したのがタイミングの重要性。学生時代は多少のズレも、スイングスピードと技術でカバーできることもあったという。しかし、「どれだけスイングが良くてもタイミングが合わないと全くダメ。ヒットになんてならない」とプロの厳しさを実感した。

 「相手投手とか調子によって、取り方は少しずつ変えていこうと思ってます」

 2年目に掲げたメインテーマを22日ヤクルト戦で実施した。軸足のかかとを上げ下げして打ちにいくフォームを本格的に取り入れて以降、4試合すべてで安打を記録。復調のビジョンは確実に大きくなっている。

 「まだ本来の当たりといいますか、左中間やレフトオーバーにバチっと行ってほしいんですけど。徐々に行きましょう。良いところでタイムリーも出ましたし、良い調子なので、期待したいですね」

 らしさが出てきた大山に、金本監督も期待を寄せた。打率は以前1割台(・196)でも、本来の姿を取り戻しつつあるのは誰が見ても明らかだ。 (巻木 周平)

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2018年5月27日のニュース