“地方の鬼”巨人・山口俊、移籍後初完封!今季地方で4戦4完投

[ 2018年5月23日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人8―0広島 ( 2018年5月22日    宇都宮 )

ガッツポーズの山口俊(撮影・荻原 浩人)
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 巨人の投打の「地方の鬼」が、宇都宮で実力発揮だ。22日、首位・広島に完勝して連敗を2でストップ。山口俊投手(30)は2安打で移籍後初完封を飾り、約1カ月ぶりの4勝目を挙げた。地方球場では今季4戦4完投。打っては岡本和真内野手(21)が9号3ランを含む3安打4打点をマークした。

 山口俊が地方球場特有の低く軟らかいマウンドのそばで、お立ち台に上がった。「(次回は)ちゃんとした球場でも…」と口を滑らせ、笑いを誘った。

 「違います!ホームゲームでも頑張ります。優勝を目指して一丸となります」

 2年ぶり6度目の完封で、被安打は自身最少の2だった。133球。地方に強い理由は「あらゆるマウンドに対応するポイント」という「軸足始動」の意識にある。練習では外野の平地で、座った捕手に投げ込み。軸足に力をため、体重移動を体に覚え込ませてきた。

 勝利投手賞は「宇都宮餃子館」からの金一封。野菜が多いのが特徴の宇都宮ギョーザのようにシンプルに圧倒した。「直球を軸に自信を持って投げることができた」。4回、この日初安打と2四球で1死満塁。「力で(抑えに)いきたかった」と野間に7球連続で直球を投じた。2球変化球を挟み、146キロ直球で空振り三振。続くバティスタは直球2球の後にフォークで空振り三振させ唯一のピンチを脱した。

 新潟、長野、鹿児島、宇都宮。今季4度の地方球場登板はオール完投で3勝1敗だ。広島戦は前回1日に6失点と乱れたが、そこから始まった自身の連敗を3で止めた。チームの広島戦の連敗も4でストップ。高橋監督は「スタミナと環境に左右されないタフさ、両方ある」と称えた。

 8回には斎藤投手総合コーチに聞かれ「最後まで行きたいです」と答えた。「完投にこだわりを持っている。完封という最高の結果がついてきてくれた」という志願の9回だった。 (神田 佑)

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2018年5月23日のニュース