広島・野間 人生初の逆転満弾 G阿部の“ツイスト打法”でひと皮むけた

[ 2018年5月20日 08:31 ]

セ・リーグ   広島5―2ヤクルト ( 2018年5月19日    マツダ )

<広・ヤ>3回2死、逆転満塁本塁打を放ち雄叫びを上げる野間
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 広島は19日のヤクルト戦(マツダ)に5―2で今季16度目の逆転勝ち。0―2の3回、野間峻祥外野手(25)がプロ通算2本目となる逆転の今季1号で、野球人生初の満塁弾を右翼席に運んだ。渾身のガッツポーズに喜びを込めた。前を走る新井が三塁上で立ち止まるハプニングもご愛敬。ナインの手洗い祝福に笑顔がはじけた。

 「追い込まれていたので、三振だけはしないように食らいつこうと思った。変化球を前で拾えたら…という意識。最高です!」

 2点を追う3回2死満塁の好機。前回完封負けを喫した難敵ブキャナンが2ストライクから投じた3球目、129キロの低めカーブを見事に捉えた。15年4月19日の中日戦以来1126日ぶり、プロ通算2号となる今季1号は「人生初」のグランドスラムだった。

 ひと皮むけた感がある。タイミングの取り方と速い直球への対応に悩み、あれこれ考え過ぎて低迷した姿は過去の話。巨人・阿部で知られる“ツイスト打法”を取り入れ、打席での発想を変えたことが転機となった。

 結果、課題だった右肩の開きは抑えられ、速球に対して体を振ってしまう悪癖も解消されつつある。6回の第3打席は143キロの内角球を右中間三塁打。「考えすぎはダメ。今はシンプルにいけています」と笑った。

 「今(の野間)は確実にいい打球、強い打球が飛ばせている。その延長線での本塁打だと思う」。緒方監督は大絶賛。「丸が居ない中、必死にやって結果も出ている。この一打を自信に、どん欲にポジションをつかんでくれたら」と続けた。

 延長12回2死二塁から下水流がサヨナラ打を放った4月19日のヤクルト戦。次打者の野間は試合後、「なぜボクと勝負しないんですかね」と自嘲気味に笑った。当日・125だった打率は今や・323へと急上昇。めざましい躍進ぶりだ。

 「丸さんの穴はまだまだ埋まらないと思う。ボクはできることをやるだけ。新井さんには“3割を切ったらイジらない”と言われているので、切らないように頑張ります」

 丸不在の影響を感じさせず、チームの首位快走に貢献する25歳の活躍で2位巨人にも3・5ゲーム差をつけた。ゆめ一過性では終わらせない。

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