則本 マー先輩に続いた1000投球回 楽天生え抜き2人目

[ 2018年5月20日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天5―0日本ハム ( 2018年5月19日    札幌D )

<日・楽>5回2死、大田を空振り三振に仕留め吠える則本
Photo By スポニチ

 楽天・則本昂大投手(27)が19日、日本ハム戦に先発し、8回6安打無失点で今季4勝目を挙げた。今季初完封を果たした12日のオリックス戦(京セラドーム)から17イニング連続無失点。球団では岩隈久志投手(37=現マリナーズ)、田中将大投手(29=現ヤンキース)以来3人目となる通算1000投球回を自らの快投で祝った。

 エース本来の姿が戻ってきた。則本は8回、西川、大田を三振に取ると、近藤には追い込んでから131キロの外角スライダーで空を切らせ、3者連続三振で締めた。「ゼロで抑えられたので良かった。フォークはいまいちだったが、スライダーを制球できたのが良かった」。今季2度目の2桁奪三振。不調の宝刀・フォークは序盤で見切りを付け、11個のうち8個をスライダーで奪い零封した。

 節目のアウトも三振だった。4回1死から石井一を見逃し三振に仕留め、球団史上3人目の1000回投球を達成した。「6年目だがローテーションを守ってこられた結果。投げさせてもらった監督、コーチに感謝したい」。球団では岩隈、田中に続く3人目で生え抜きでは2人目。楽天のエースの称号を受け継ぐにふさわしい記録を手にした。

 3回7失点だった5月5日の西武戦が終わった時点で防御率は5・26。それが前回12日の今季初完封から17イニング連続無失点と一変した。「真っすぐに勢いが戻ってきたし、フォームも安定してきた」。その手応えは、最速154キロの直球で空振りを6回記録した数字に表れた。それだけではない。佐藤投手コーチは「同じ球を続けると打者も目が慣れるという話をした」と明かす。単調な配球も見直した。同じ変化球を3球続けたのは1度だけ。同コーチは「らしさが出てきた」と目を細めた。

 8回まで127球を投げ、最終回は松井にマウンドを譲ったが「先発としては最後まで投げたいと、誰もが思う。でも、体の負担を考えてくれたんだと思う」と話した。チームを今季2度目の3連勝に導いた右腕の復調は開幕から低迷するチームに希望を与える。 (黒野 有仁)

 《12試合遅れて》則本(楽)が19日の日本ハム7回戦で通算1000投球回を達成した。プロ野球349人目。初登板は13年3月29日のソフトバンク戦。楽天で1000投球回以上は、岩隈久志の1001回2/3(楽天入団前に近鉄で539回1/3)、田中将大の1315回に次ぎ3人目。生え抜きでは田中以来2人目だが、達成時を比較すると、146試合での到達は田中の134試合より12試合遅い。また、到達時の防御率も3.00で田中の2.57には及ばないものの、奪三振は1044で田中の954を90も上回っている。

続きを表示

この記事のフォト

2018年5月20日のニュース