菅野 プロ1号がV弾 伯父の原前監督絶賛「多少、私のDNAが」

[ 2018年5月19日 09:11 ]

セ・リーグ   巨人6―3DeNA ( 2018年5月18日    東京D )

<巨・D>5回無死、左越えにプロ1号を放つ菅野
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 巨人・菅野智之投手(28)が18日、DeNA戦で同点の5回に左翼席へ1号ソロを運んだ。球団投手では、04年の工藤公康以来となるプロ初アーチを決勝弾で飾った。本業の投球では3回に筒香嘉智外野手(26)に2ランを浴びて30イニングぶりに失点したが、6回3失点にまとめて今季5勝目。エースが打って投げての活躍で自身5連勝、チームは今季最多の貯金4となった。

 弾丸ライナーが左翼席に突き刺さると、菅野は両手を叩いた。通算320打席目にして初アーチ。「ただ来た球に反応できた。外野の頭を越えると思ったけど入るとは思わなかった」。歓声とどよめきの中、照れ笑いを浮かべダイヤモンドを一周した。

 梶谷に同点弾を浴びた直後の5回だ。追い込まれながら石田のスライダーに食らいついた。テレビ解説で訪れていた382本塁打を誇る原辰徳前監督も「多少、私のDNAが入っていると思う。ナイスバッティング」とおいっ子を称えた。

 通算6度目のマルチ安打。高橋監督は「攻撃の中で何かできる」とセンスを認める。3回は8番・小林の犠打で1死二塁。菅野は中前打でつなぎ、坂本勇の3ランも呼んだ。

 投手では珍しく、バットは削り出しから注文を出す。縁起物でもある。3・30阪神との開幕戦。ドラフト3位・大城が自分のバットで、感触良さそうに素振りをしていた。「使いたかったら、使っていいよ」。同じミズノ社製でも重心の位置や型は違う。ともに東海大相模―東海大の道を歩んできた尊敬する先輩の心遣いに心躍らせ、大城は代打で初打席初安打。今度は後輩を後押ししたバットで、菅野自身が白星をつかんだ。

 本職の投球は本調子でなかった。3回に筒香の2ランを浴び、連続無失点は30イニング目でストップ。「調子からすれば、よく3点で収まった」と胸をなで下ろす。それでも試合をつくるのがエースだ。「目指すのは、こんなところじゃない。次は9回まで投げられるようにしないと」。菅野の目標は高い。 (池田 翔太郎)

 《工藤以来14年ぶり》菅野(巨)がプロ1号となる決勝弾。巨人投手の本塁打は昨年8月1日ヤクルト戦のマイコラス以来。決勝本塁打となると、04年8月17日ヤクルト戦で工藤公康(現ソフトバンク監督)以来14年ぶりだ。また、この日は0ボール2ストライクと追い込まれてからの一撃。巨人で投手がカウント0―2から本塁打は98年5月17日ヤクルト戦の斎藤雅樹以来20年ぶり。

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