大谷 日本人ルーキー最多22発ペース 記録は城島の18

[ 2018年5月19日 05:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス1―7レイズ ( 2018年5月17日    アナハイム )

<エンゼルス・レイズ>9回1死、大谷が中越えに6号ソロを放つ
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 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が17日(日本時間18日)、レイズ戦に「5番・DH」で出場し、9回に6号ソロを放った。1―7で敗れたが、チームの連続イニング無得点を21で止め、2試合連続零敗を阻止。チーム44試合での6号は、シーズン換算では22本ペース。城島健司(マリナーズ)の持つ日本人の新人記録18本を上回り、自身最多となる日本ハム時代の22本に並ぶペースで量産が続く。

 空席が目立ち、静まっていたエンゼルスタジアムが赤く燃え上がった。0―7の9回1死。プルイットの真ん中低め91マイル(約146キロ)を大谷が捉えた。打球速度165キロ、飛距離125メートルの美しい放物線。中越えへの6号ソロは、一矢報いる意地の一振りだった。

 「もっと早い段階で打てれば、結果や展開は違った。勝てなかったので、そこが一番悔しいです」

 8回まで21イニング連続無得点。2試合続いた2番から5番に戻り、主軸として責任を痛感していた。先発スカッグスが好投し、5回まで0―0の重い展開。その左腕は6回1失点ながら3敗目が付いた。「ビハインドと同点と、先制点取って投げさせてあげるのではだいぶ違う。勝ちを付けてあげたかった。申し訳ない」。ともに先発ローテーションを支える二刀流だからこその強い思いがにじんだ。

 好投手アーチャーの前に第3打席までは凡退。今季ワーストの8打席連続無安打だった。「良くない時にどこが良くないかをつぶす作業が、前進するには凄く大事」。反省を重ね、意識したのは「自分の待ち方やボールの見方」。投手との間を見直し、最終打席で結果を残した。6本中、中越えは5本目だ。

 試合前にはOBで02年に世界一に導き、カージナルス移籍後の06年にワールドシリーズMVPになったデービッド・エクスタイン氏(43)とアシュリー夫人(36)と共に写真に納まった。夫人も女優で、始球式に2人で来場したが、そんな大物夫婦を興奮させた存在感。バットで応えた大谷は言った。

 「この1点が明日の1回につながっていけばいい。一打席一打席無駄にしないように。そこだけ考えている」

 たゆまぬ向上心で2本の刀を磨き続けてきた。真っすぐに前を見詰める大谷には、単なる空砲などではない。(アナハイム・後藤 茂樹)

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