金本監督、敗戦も前向き「選手を信じる」不振ロサリオの復活待つ

[ 2018年5月18日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―6DeNA ( 2018年5月17日    甲子園 )

8回、見逃し三振に倒れたロサリオ(手前)がベンチに戻るなか、表情を崩さない金本監督(右)
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 阪神は17日のDeNA戦に3―6で敗れ、今季最悪に並ぶ借金2を抱えた。3カード連続の負け越しで4位にも転落した一方、7試合ぶりに3得点を挙げた打線からは「執念」が伝わり、金本知憲監督(50)は「前向きに今日の試合を評価したい。僕は選手を信じるしかない」と前を向いた。

 屈辱の3カード連続負け越しを喫し、4位後退を余儀なくされた夜――。会見に臨んだ金本監督は穏やかな表情と口調で静かに敗戦を振り返った。

 「何とかしようという気持ちをみんな持っている。たまたま結果が出ていないとか、つながらないというだけで。そんなに悲観することもないと思う。そういう姿勢があるだけね。淡々とやっているわけではない。僕は前向きに今日の試合を評価したいと思う」

 もちろん敗戦が悔しくないはずはない。ただナインの「執念」が感じ取れた夜でもあった。4点を追う7回だ。1死一、二塁から3者連続で代打を繰り出した。1人目の伊藤隼が四球を選び、2人目の原口が中前適時打を放ち、3人目の俊介が押し出し四球を選んで2点を奪い取った。なおも1死満塁から植田は遊ゴロ併殺打。それも積極的な初球攻撃が実らなかっただけ。全員が必死に勝利を追い求め、結果的に敗れただけだ。

 13打席連続無安打のロサリオについても我慢強く本領発揮を待つ。左足を上げる打法を2試合でやめ、練習から再び足を上げない打撃フォームに回帰。8回に真ん中のスライダーで見逃し三振に倒れるなど4打数無安打で精彩を欠いても、「あれは抜けてきたから。外寄りのスライダーを…というのは頭にあったと思う。そういう見逃し三振。俺も経験ある。肩口から来ると手が出ないもの」と分析した。

 5回には一ゴロ失策、7回にも失点につながる拙守があった。打撃不振による守備への影響を「そうやね」と認めた上で「守備は守備で、ちゃんとやってほしい。当たりだしたら集中力も出てくるでしょう」とかばった。そして、続けた。

 「何と言うのか、僕は選手を信じるしかない」

 そんな親心を感じ取っているのだろう。ロサリオも「成績を上げるために何とかやる。練習していくしかない」と呼応した。会見の最後。指揮官はもう一度つぶやいた。「選手を信じて、辛抱するだけです」。どれだけ指導し、鼓舞しても実際に戦うのは選手たち。今は、その意地、執念、底力を信じるしかない。(惟任 貴信)

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2018年5月18日のニュース