ロッテ 連日の2桁得点 6戦6勝の西武・多和田を6戦6敗ユニで止めた

[ 2018年5月13日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ11―2西武 ( 2018年5月12日    メットライフD )

<西・ロ>8回無死一塁、右越え適時三塁打直後に代走を送られベンチ前でチームメートとタッチする角中
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 ロッテは12日、開幕6戦6勝の西武・多和田真三郎投手(25)を5回途中KOし、過去6戦6敗だったサンライズレッドの千葉県応援ユニホーム「チバユニ」で今季初勝利を挙げた。4番・角中勝也外野手(30)の戻った打線は16安打11得点で15年5月9、10日の西武戦以来3年ぶりの2試合連続2桁得点。猛打西武のお株を完全に奪ってみせた。

 日の出の勢いだ。サンライズレッドのユニホームを身にまとった男たちが11度、ダイヤモンドを回った。前日は同じ西武を相手に12得点。2試合連続11点以上となると、日本一の05年以来だった。

 「赤いユニホームは1回も勝っていないので、勝ちたかった」

 まるでのろいがかかったように勝てなかった通称「チバユニ」は、試合前まで6戦6敗。この日は秋季キャンプ地・鴨川市のロゴが右袖にあった。井口監督の思いが伝わったのは2回だ。

 1死一塁から6番・清田以下の4連打で3点を先制。なお2死満塁で、中村は17試合連続安打となる左前2点打を放った。前日8得点した2回に、また5点。今季6戦6勝だった多和田から計7点を奪った。前日に決勝弾を放ったドミンゲスに代えて起用した加藤は2、5、7回に適時打。4安打4打点と采配もずばりはまった。

 2桁の10点目は角中が挙げた。8回無死、一塁線を破る適時三塁打で一塁走者を迎え入れた。「うれしかった。(互いに無安打だった)晴哉(井上)と競ってました」。第12胸椎圧迫骨折から復帰2試合、10打席目の初安打は、ただの1本ではない。鈴木は言う。「あの人がいるのといないでは全然違う」。柱がいる安心感。この2試合23得点は「角中効果」といえる。

 西武戦前には8試合連続1桁安打で借金は5まで膨らんでいた。「誰が相手と相性がいいか(前年の)データを見ると、オレだったりした」と井口監督。だが選手を兼ねていない以上、「代打オレ」はできない。現実を見た。10日に鳥越ヘッド兼内野守備走塁コーチをヘッド専任にし、一塁コーチからベンチへ呼んで作戦面を強化。試合前に円陣で「赤ユニで勝とう!」と景気づけた鳥越ヘッドは「他球団が見たら(2試合23点の)スコアが西武と逆と思うだろうね」と高らかに笑った。

 視界をふさぐ雲は去り、晴れ間が見える。首位チームに連勝して4位に浮上。借金は3まで減らした。昇る朝日のごとく、再び、地平線から顔を出す日もそう遠くなさそうだ。 (福浦 健太郎)

 《球団記録は3試合連続2桁得点》ロッテが11―2で西武に大勝。前日の西武戦(○12―3)に続き2試合連続2桁得点を挙げた。チームの2戦連続2桁得点は15年5月9、10日西武戦で10、11点と記録して以来。球団記録は79年8月12〜14日、05年7月31日〜8月3日、08年6月14〜17日にマークした3試合となっており、13日の西武戦で4度目のタイ記録に挑戦する。

 ▽チバユニ 球団の掲げる地域振興、貢献活動「ALL for CHIBAデー」の一環として着用するユニホームの通称。右袖には試合ごとにフレンドシップ協定を結ぶ11自治体のロゴが入る。サンライズレッドは千葉県公式マスコットキャラクター「チーバくん」の赤、92年の千葉移転当時のユニホーム・サンライズピンクを融合。今季はホーム、ビジター合わせ残り16試合での着用が予定される。

 ▽千葉県鴨川市 房総半島の南東部、太平洋側に位置。東側と南側に太平洋を望み、沿岸部は漁業が盛ん。平野部で収穫される「長狭米」も味に評判がある。「鴨川シーワールド」は日本を代表する海洋レジャー施設。人口約3万3000人。

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