公立校・寝屋川、大阪桐蔭にサヨナラ負け 達監督「あと少しで日本中を騒がせられたのに…」

[ 2018年5月12日 12:35 ]

春季大阪大会準々決勝   大阪桐蔭5―4寝屋川 ( 2018年5月12日    大阪シティ信用金庫スタジアム )

<大阪大会準々決勝 寝屋川・大阪桐蔭>今秋ドラフト1位候補の大阪桐蔭・根尾から空振り三振を奪った寝屋川の藤原
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 公立校の寝屋川が今春の選抜大会で史上3校目の連覇を達成した大阪桐蔭を苦しめた。1点を追う8回1死満塁から4番・野田大智外野手(3年)が右中間を破る走者一掃の3点適時二塁打。続く一貫田裕貴主将(3年)が左前適時打を放ち、一挙4点を奪い、一時は逆転に成功した。

 先発した藤原涼太投手(3年)は2回と4回に今秋ドラフト1位候補に挙がる根尾昂内野手(3年)から空振り三振を奪うなど3回までパーフェクト投球。「名前負けしたくない」と話していたように、堂々の投球を披露した。スライダー、シンカーを効果的に散りばめて大阪桐蔭打線を苦しめたが、8回に2点を奪われると、9回には失策も絡んで2失点し、サヨナラ負けした。

 藤原の兄・風太は京大のエースで3年生。11日の関大1回戦で今春リーグ戦初勝利を初完封で飾ったばかりだ。兄の快投に続けてばかりに弟も躍動した。藤原は中学まで捕手。高校から投手に転向した。直球の最速は135キロ。スライダー、カーブ、チェンジアップ、フォーク、シンカーと多彩な変化球を操る。「公立校らしい投球で大阪桐蔭を苦しめたい。抑える自信はあります」。野望を胸に秘めて、この日のマウンドに向かった。

 野球部は1949年創部。56年の選抜大会で甲子園に初出場を果たした。翌年の57年は春夏連続出場し、春夏ともに王貞治擁する早実に0―1で惜敗した。特に57年夏は延長11回までもつれ込んだ激戦で、ノーヒットノーランで敗れた。春夏計3度の甲子園で2勝を挙げている。

 今春は、箕面自由学園、大阪学院大高、大商大高と強豪私学を連破。100回大会を迎える今夏。期待は膨らむばかりだ。就任10年目の達大輔監督(40)は「あともう少しで日本中を騒がせることができましたが…。本当に悔しい」と唇を噛んだ。

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2018年5月12日のニュース