ロサリオ爆発!最多4打点 先制!中押し!ダメ押し打!甲子園初お立ち台

[ 2018年5月6日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神7―2中日 ( 2018年5月5日    甲子園 )

<神・中>3回1死二塁、ロサリオは左前へ2打席連続となる適時打を放つ
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 これぞ4番だ。阪神は5日、ウィリン・ロサリオ内野手(29)の来日最多4打点の活躍で中日に7―2の快勝。前日まで13打席無安打だった主砲が甲子園では初の3安打猛打賞もマークし、好調の上本が初回に負傷交代した危機を救った。チームは再び貯金1となり、9連戦の最終戦となる6日も“快勝締め”を狙う。

 美しい海に囲まれたカリブの島国生まれの助っ人にも、超満員の甲子園のお立ち台からの景色は格別だった。ロサリオが本拠地初の猛打賞&来日最多の4打点の大暴れ。こどもの日に詰めかけた今季最多4万6638人に快勝を届けた。

 「チームのため、ファンのため、打てたことが何よりうれしい。すごい球場。大きくてファンがたくさん入る。しっかり仕事をして喜んでもらいたい」

 初体験の台上で黄色く染まったスタンドからの歓声を全身で受け止めた。先制、中押し、ダメ押しの3本の適時打。豪快な一発こそ出なかったが、まさに4番の働きに試合後も「ロサリオ・コール」が鳴り止まなかった。

 まずは初回だ。絶好調の上本がいきなり負傷交代する緊急事態の中、無死満塁から先制の左前2点打。試合の流れを引き寄せた。14打席ぶりの安打で勢いに乗ると、3回1死二塁では遊撃・京田のグラブをはじき飛ばす泥臭い左前適時打。6―2の8回1死二塁では左翼線適時二塁打し、勝負を決定づけた。

 前日は5打数無安打に終わり途中交代。試合後には金本監督から「メンタルが参っとるわ。それが打席に出ている」と指摘された。ただ、グラウンド上では決して落ち込む姿は見せず、前向きにひたむきに練習に励む。自身が苦しい時でも後輩への気遣いも忘れない。この日の試合前には、元メジャー捕手として坂本に助言する場面もあった。「走者が出た時にいかに釘付けにできるかとかですね」と坂本。試合中には3回の守備で小野の一塁けん制が乱れた時に、後逸したふりをして走者・大島を釣り出そうと試みた。「小野もちょっとプレッシャーを感じているのかなというところがあったので、何か彼のためになればという思いだった」と、随所でキャプテンシーを発揮した。

 開幕前に期待された数字にはまだ及んでいない。片岡ヘッド兼打撃コーチは「4番が打てば点が入るということやね」と改めてその存在価値を強調。この日の3本が、くすぶっているバットの火を一気に燃え上がらせてくれることに期待だ。(山添 晴治)

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