イチロー 来季出場へ意欲「遠いですけど目標をもっていられるのは大きなこと」

[ 2018年5月4日 09:02 ]

現地時間3日、シアトルで会見したマリナーズのイチロー(AP)
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 ベンチ入りメンバーを外れ、会長付特別補佐に就任したマリナーズのイチロー外野手(44)が3日(日本時間4日)、本拠地シアトルで記者会見を行った。

 以下、会見での一問一答。

――ここまでの経緯は?

 この日が来る時は僕は辞める時だと思っていました。その覚悟はありました。この時間は僕の18年の中で最も幸せな2カ月だったと思います。その上で短い時間でしたけど、監督はじめチームメートになりましたし、大好きなチームです。そのチームがこの形を望むならそれが一番の助けになるのであれば、喜んで受けようという経緯です。

――決断を後押しした気持ちの動きは?

 (移籍先が決まっていなかった)3月初めの時点でこのユニホームを着られることは想像していませんでした。マリナーズと契約してから今日まで毎日、僕にとってギフトを贈られているようなもので、本当にハッピーでした。大好きなチームメートたちと。これが大好きでない人たちだったらこの決断はできない。後押しという意味ではチームメートの存在と言えると思います。

――これは終わりではない?

 あらためて決意表明するのもおかしな感じですけど、ゲームに出られないので。これが来年の春に240ポンド(約108・9キロ)になっていたら終わりですよ。ただ、その可能性は低いと思う。そうでなければ終わりでないと思います。

――寂しさは?

 これからでしょうね。選手でいる間ももちろんそうですけど、僕は「野球の研究者」でいたい。今、44歳で、アスリートしてこの先どうなっていくのかどうなっていくか見てみたい。プレーしていなかったとしても、毎日鍛錬を重ねることでどうなるか見てみたいという興味は大きいので。それは変わらないと思う。それでチームと一緒に練習することもできるわけですから、それを続けられること。仮にこれで終わりであったとしても僕は続けると思うんですよね。だから「喪失感」みたいなものは実はない。

――ディポトGMが「クラブハウスの選手が教えを請う存在。ダライ・ラマのような存在」だと。

 ダライ・ラマって言ったの?僕用の袈裟でも用意しますか(笑い)

――来年以降の選手の扉は閉じない。モチベーションは?

 それがあることで、遠いですけど明確に目標をもっていられるのは大きなことです。なくても僕は何かに向かっていきますけど、チームがそういうスタンスでいてくれるということは…こんな形をとってくれたのは本当に信じられないことですよ。

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