清宮、楽天・岸を本気にさせた「左膝」、伊東勤氏デビュー戦3打席を解説

[ 2018年5月3日 10:10 ]

パ・リーグ   日本ハム0―1楽天 ( 2018年5月2日    札幌D )

2回2死、清宮は岸から中越え二塁打を打つ
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 前ロッテ監督でスポニチ本紙評論家の伊東勤氏(55)が、清宮と岸の3打席の対戦を分析した。清宮は第1打席で直球を完璧に捉え、中堅フェンス直撃の二塁打。これで岸を本気にさせ、決め球のチェンジアップを使わせた。能力の高さを認めさせたからこそであり、新人相手にハイレベルの投球を見せた。

 ◎第1打席 外寄り145キロ真っすぐ

 外の真っすぐから入り、カーブでストライクを取っての3球目。次は内角の真っすぐかと思ったら、外寄り145キロの真っすぐだった。清宮はこれをものの見事に打ち返した。前足の右足をステップしても体が前に行くことなく、沈み込むようにして左膝に力をためる。股割りのような形で自分のポイントまでボールを引きつけ、最後に一気に吐き出す。だからこそ、岸の球威に負けない力強いスイングができるのだ。フェンス直撃の中越え二塁打。このプロ初打席初安打が、岸を本気にさせた。

 ◎第2打席 右翼線超速ファウル

 外を打たれたら内。予想通り初球、内角の真っすぐから入った。清宮はこれも打ってきた。火の出るような当たりが右翼線へ。ファウルにはなったが、並の新人じゃない。楽天バッテリーはこれで単調な攻めは通用しないと覚悟したはずだ。2球目の内角際どいスライダーを平然と見逃され、続くカーブも外れて2―1。打撃カウントになって岸は、何度も痛い目に遭っている打者に使う球を選択した。チェンジアップだ。清宮にすれば、初めて見る岸の勝負球。真っすぐのタイミングで振りにいって大きく崩された。岸はより安全な球として、もう1球続け、空振り三振に仕留めた。

 ◎第3打席 体勢は崩れていない

 岸は第2打席と同じ内角の真っすぐから入った。清宮は今度は平然と見逃した。前の打席で打ち取られたチェンジアップを狙っていたのだ。2球目に高めの真っすぐで探りを入れても反応しない。3球目に内角真っすぐでストライクを取り1―2。ここから決めにいった外角の真っすぐ、カーブが外れ、打者がボール気味の球でも手を出すフルカウントになった。ここでこの打席初めてのチェンジアップ。清宮のバットは再び空を切るのだが、体勢は前の打席ほど崩れていなかった。対応力、配球が読める頭の良さを感じさせる打席だった。

 1―0完封を決めた岸に能力の高さを認めさせ、チームわずか3安打のうち1本を放った清宮。プロ野球界にまた楽しみが増えた。

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